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日本環境教育学会年次大会に参加してきました

 8/25-28に開催された第34回日本環境教育学会大会in第34回年次大会鳥取へ参加してきました。今回の目的は私が卒論で行った研究の発表&奥大山自然塾の宣伝です。

学会って何?

 世の中には多岐にわたる学問分野があります、そしてそれらに従事する研究者も同時に沢山います。その学問分野の発展のために任意でつくられるのが学会です。では発展のために何をしているのか? 例えば研究発表会や論文投稿による学術的知見の集積・発展、また研究者同士の交流といったものです。それらの場となるのが年1頻度で全国のどこかで開かれる学術大会・年次大会と言われるやつです。「学会に行ってきた」と言われるのはこれのことを指します。

年次大会で行われること

 では年次大会で何してるの?という話ですが。
大体どこの学会も行うことは箇条書きでこんな感じです↓
〇研究発表
・ポスター発表
・口頭発表
・シンポジウム
・分科会、学会企画
〇交流の場
・懇親会
・企業ブースの出展
・物販の販売

今回私はポスター発表と企業ブースの出展を行いました。

認知度はまだ低い、奥大山自然塾

出展したブースの様子

 今年度の5月に開校した奥大山自然塾。
山陰のメディアではかなり取り上げられていたので認知度は割とあるだろうと思います、しかも今回偶然鳥取大学での年次大会、しかも環境教育の分野、認知度拡大にはもってこいだ!と思いブースを出展。ですがいざ当日を迎えると認知度はめっちゃ低い、奥大山自然塾を知っている人は山陰の人でもおらずという状態、本校である富良野自然塾であれば2割が知っている程度。同じ業界ですら認知が全然されてないんだなと痛感これから認知度拡大と営業活動をしっかりせねばとおもいました。 
 せっかくブースを出展するので参加者も楽しめるようなギミックを仕掛けたいなと思い考え付いたのが『SDGsアンケート(仮)』SDGs17の目標の取り組み度合を調べるというものです。

SDGs取り組み度アンケート

結果はこんな感じ、解釈はお任せします。 まぁおおよそ予想通りというところではないでしょうか? SDGsウェディングケーキモデルというものがありますが大体その構造ににた結果だとおもいます。 調査に協力してくれた人からは具体的に何をしたらいいのかわからない といった意見が多数ありました。調査対象者は環境教育学会参加者です、ある程度意識の高い人たちですらこの状態です。SDGsの知名度こそかなり高いと思いますがその中身にはまだ目が向けられていない状況だなと個人的には思います。

環境教育分野に評価手法について

 口頭発表では教育プログラムと教育評価の手法について聴講しました。
私は普段生物学に関する書籍を読んだり調査をしたりしています。今回は人文系ということでとても新鮮ですがその反面研究については前提知識が不足しているため一度聞いただけでは理解できない部分も多くありました。

 タイトルにも書いてある通りなのですがウェアラブルカメラを使った研究が暫し見受けられました。例えば教育評価手法について、一般的に人文系の量的調査にはアンケート手法が用いられることが多いです、これを主観的評価と言います。 しかしその行為にバイアスがかかることが懸念点としてあり客観的評価との乖離が起こっているのが現状です。そこで心理的な影響から起こる行動から評価できる尺度を作るため最近ではウェアラブルカメラを使った手法が用いられているそうです。例えばこの人は何秒後に目線をそらした等です。もちろんこれにもウェアラブルカメラをつけることによるバイアスがかかるようですがそれも最初のうちだけで時間がたつと参加者も慣れてくるようです。
 主観ですが環境教育や自然体験・観察会はやった後の振り返りや評価ができていないように感じます、なので改善点があってもそのまま引き継いでしまっており教育効果も薄い部分が多いと考えています。またアンケートによる調査でも『そりゃやった後だから正の回答するわな!』と良い評価をもらっても懐疑的に見てしまいます。そもそもアンケートで質問されたことに対して否定的に答える人はごく少数だと思います。大体の人は少しそう思うみたいな曖昧な回答をするのではと思います。 とあまり言うとケンカを売ったみたいになるのでここまでに。 いずれにしても参加者の心理的な要因から出る行動は嘘をつけないのでこの手法が確立されることを待つばかりです。
 教育プログラムに関して皆様ユーモアのある面白い開発ばかりで大変参考になります。すべてのプログラムに通じていたのが『自然-人間』の繋がりを感じられる内容ということです。奥大山自然塾でも大切にしていることですがこの繋がりを感じられるかどうかは凄く重要だなと思います。

学会大会に参加してみて

 今回ポスター発表も行ったのですが割愛します。
実に4年ぶりの対面での学会参加でした。生物系とは違った雰囲気の人達が多く分野が違うと人も違うんだなと感じました。
奥大山自然塾のことを話したり、自分の研究のことを話したりと自分の考えを話すことが多かったです。理解できているつもりでも人に伝えるとなるとまた難しく色んな工夫とロープレのような反復練習が何より大切だな思いました。  
 ここまでのご拝読ありがとうございました


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