最多安打でも4番打者でもバントで走者を送る、がむしゃらさがほしい
9月11日甲子園でのベイスターズ戦。
劣勢の中、森下の1点差に詰め寄るソロホームランで球場の奮起ががらりと変わり、その直後に同点に追いつき、7回表は村上の気迫あふれるピッチングで無得点に抑えた。
その裏、無視1塁。代走植田。打者近本。
近本、植田ならダブルプレーはないと踏んだのか、そのまま打たせて結果はダブルプレー。
どうしても勝ちたいと思うなら、ここはリーグ最多安打の近本であっても送って好調クリーンアップにつなぐ手はなかったのか。
せめて、セーフティバントするか、エンドランをかけるか、何が何でもダブルプレーだけは避けることが肝心だったのではないか。
特にスコアリングポジションに走者をおいて、絶好調の森下に回したかった。
案の定、8回表、マウンドに上がったゲラの初球を捉えた桑原の打球はレフトスタンドに吸い込まれた。
流れとはこういうものだ。
常識やセオリーにこだわらず、手を打っていれば流れを相手に渡すことはなかった。
奇しくも9回裏2死2塁で回ってきたのが近本。
レフトフライで試合終了。
結局は、7回のチャンスに走者を2塁に送れなかったことが最後まで響いた。
セオリーや常識にとらわれず、たとえ4番であっても、この9月の勝負所の時期にあっては送るべしは送る。
そのサインを見て選手は、監督の本気度を肌で感じるのだと思う。
痛い一敗である。