不生不滅、不増不減
生まれこともない、滅することもない。
増えることも、滅することもない。
なんだろうとしばらく思っていたけれども、欲という心の動きを考えていたら腑に落ちてきた。
生まれるでもなく、滅するものでもない。増えるものでも減るものでもない。
私たちエネルギーとも言える心の欲は、常に存在しているものであって、寝たい、ご飯を食べたいなど生きる事について、思うことは常に存在するものなのではないか。
もっと良いものもっと良いものとなると苦しくなってくる。これを無くすにはどうしたら良いか。
第一の方法として、満足するまでやる。これをすると終わることはないだろう。仮に飽きが来て、終わったように見えても、それはまた繰り返すだろう。
第二の方法として、一切を断つこと。これをすると、生きることすらままならない。
第三の方法として、今目の前のことを正しく見る。
心は常にあり、物事に色をつけてくるように思えるが、これは自我の欲の部分であって、心が何かおしゃべりをしていると思うくらいで良い。
生まれようとすること、滅しようとすることは苦しみで、増やそうとすること、減らそうとすることも苦しみなのではないだろうか。
あるがままに見て、気付き、良い方に向くように戒律を守り、心穏やかである方へ行くことが、空なのではないか?
空とは、増えるわけでも、減るわけでもない。常に目の前にある。これに欲をつけているのが人間の心なのだろう。