![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/142300467/rectangle_large_type_2_a97d106bba8155a0fdce53c65ea3018d.png?width=1200)
100倍、身につく国語力(109) 話しコトバ篇
❤小~高校生と、母親向けのレッスン
(1年間で国語力の悩みが解決できる!)
話しコトバ特有の言い方
(2024.1/31~2/11連載)のつづき
3.「話しコトバ」の生々しさ ③
「話しコトバ」があまりにも生々しい
と、その文章を読む気にもなれません。
文脈ではなんとかスムーズであっても、
語彙レベルで口語調であると、文章その
ものが幼稚になってしまいます。
今まで取り上げた例で、それは充分に
理解していただけたでしょうが、再度
確認してみましょう。
<例文53>
今は全てが新鮮で、毎日張り切っ
ている。片道2時間半の通学も
あんまし苦痛でもない。大学は
最後の学生生活の場となる。社会
に出たら、長期休暇などせいぜい
一週間ていどである。重なる失敗
をしたら、クビにもなりかねない。
今は猶予期間じゃないか、と思っ
てる。
【訂正語句】
・張り切っている
→充実している
・あんまし
→そんなに、あまり
・社会にでたら、
→社会に出れば、
・長期休暇などは
→「など」は不要
・クビになりかねない
→仕事を失いかねない
・じゃないか、と思ってる
→ではないかと思って
いる
上の文章で一見しただけで、いくつ
も「話しコトバ」のあるのことがわか
ります。もし問題があうとすれば、
この点に本人が気づくかどうかという
ことなのです。
・「張り切っている」
・「あんまし」
・「社会にでたら」
・「クビにないかねない」
・「じゃないかと」
・「思ってる」
これだけ「話しコトバ」が多いと、
そもそも「書きコトバ」の文章に
するというのは、無理ではないかと
思われますが、いかがでしょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1717015057455-HL3brFvKko.jpg)
そこで、一応次のように直してみま
した。次のようにすれば、少しは「書
きコトバ」を使ってずっと良くなるの
を、学生もぜひ知ってもらいたいもの
です。
(訂正文53)
今はすべてが新鮮で、毎日充実
した生活を送っている。それで、
片道2時間半の通学もあまり
苦痛にならない。大学はおそら
く最後の学生生活の場となるで
あろう。社会に出れば、長期
休暇を取りたくても、長くて
一週間程度だと聞いている。
もし会社で度重なる失敗をすれ
ば、仕事を失いかねなくなる。
今は、就職するまでの猶予期間
ではないかと思っている。
もちろん学生の文例は、きちんと書
こうという意識のあることは想像でき
ますが、何分にも基本的な文章力不足
が致命傷となっています。
❤「話しコトバ」については、
学校教育の場や家庭の中で、
きちんと習っていないのが、
原因のようです。ですから、
そんなに気を落とさなくても
いいかと思います。
ただ、少なくても、ここで
ご紹介する学生の文例を見て、
思い当たる点があれば、さっ
そく考え直していただきたい
のです。
アナミズ (2024.05.30)