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100倍、身につく国語力 (11)

(7) 「すずめの学校」じゃないのに(82話)

①原画(マンガ)

②200字作文(例文)
 
ある日、コボちゃんは幼稚園で先生
の伴奏で「スズメの学校」 を、はじめ
から最後まで自信満々に歌いました。
すると、それを聞いていた園児たちは、
歌い終わったコボちゃんに盛大な拍手を
送りました。 

 先生も大変よく歌えたとほめてくれま
したが、本当は「むすんでひらいて」の
はずだったので、うつむいてやり切れない
顔をしていました。   

③タイトル 
 「すずめの学校」じゃないのに…」

 ④「落ち」について 
 コボちゃんは、勘違いから先生の伴奏
とは別の「すずめの学校」を歌っていま
した。しかし、そのあまりにも堂々とし
た間違いぶりに、先生は何も言えずに
最後まで伴奏してしまったという「落ち」
になっています。この内容はコボちゃん
が得意満面なのに対して、先生の情け
ない表情が対照的で、その対比がとても
面白い構成になっています。とても面白
い構成になっています。

⑤関連情報  
「すずめの学校」   
  チイチイパッパ チイパッパ   
  雀の学校の先生は   
  むちを振り振り チイパッパ   
  生徒の雀は輪になって   
  お口をそろえて チイパッパ   
  まだまだいけない チイパッパ   
  も一度一緒に チイパッパ   
  チイチイパッパ チイパッパ 

 現代っ子は、「すずめの学校」を聞い
たことはある程度であっても、あまり
知らないようなので、ここでその歌詞を
紹介しておきます。 ちなみに、童謡の
「すずめの学校」という歌は清水かつら
(生没年:明治31年~昭和26年)が戦前
に作詞した曲で、当時の子どもは誰もが
歌っていたそうです。 

 この歌を深読みすると、すずめの先生
がムチを振って命令し、生徒のすずめは
一方的に自己思想を禁じられて、国策に
向かって突き進むことを歌っていると
いわれています。

  また、すずめのたった一つの鳴き声で
ある「チイパッパ」を比喩的表現として、
全ての日本国民が一つの言葉を胸にして、
日本国を守ろうとすることも同時に歌っ
ているようです。


(ハイ、みんな声をそえて!) 

(8)コボちゃんは天才少年かも?(97話)


①原画(マンガ)

②200字作文(例文)
 
コボちゃんは蛍光灯のコードを伸ばし、
先端を丸くしばっています。それを頭に
取り付けて絵本を読んでいます。コボ
ちゃんはしばらくすると、ウツラウツラ
してきました。その後、コボちゃんが
そのままの格好で寝ている姿をおじい
さんとママが見かけました。
 
 そのとき、おじいちゃんは、もしか
するとこの子は天才かも知れないと感心
しますが、ママはただ無精に過ぎないの
だと冷静に言い放ちます。

 ③タイトル  
 「コボちゃんは天才少年かも?」 

④「落ち」について
 
コボちゃんは、絵本を読むうちに眠く
なることを予想して、明かりのスイッチ
が自動的に消えるようにと、あるアイデ
アを思(おも)いつきます。それが「落ち」
になっています。 ⑤関連情報おじいちゃ
んは、コボちゃんが天才かも知れないと
思いますが、ママは単なる無精だと冷た
く言い放ちます。その温度差がはっきり
していて、とても興味深い対比となって
います。

 ちなみに今の子は「無精」(ぶしょう)
という言葉を知らないようなので、きち
んと説明する必要があります。   おじい
ちゃんとママは、同じ場面にいるのに、
一方は天才だと思い、他方では単に無精
だと考えるのは面白い現象ですが、こう
いう子ども可愛さの勘違いは、普通の
家族でもよく起きているようです   


アナミズ (2024.02.22) 

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