100倍、身につく国語力(150)話しコトバ篇
❤小~高校生と、母親向けのレッスン
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話しコトバの言い方
(11) 理系女子の「話しコトバ」
の用例
前回のブログ(149)の冒頭のタイトル
の中で「理系女子」と書くべきところ
を、うっかり「理系女卑」と変換の誤り
直さないまま出してしまいました。深く
謝罪するとともに訂正させていただき
ます。
【例文22】
ある日、コボちゃんは缶けり
をして遊ばないかと友達を
誘った。(中略)
すると、コボちゃんはめずら
しく自分から鬼になろうかと
提案した。 (中略)
なので、友達は缶を蹴飛ばす
ことはできなかった。
(第31話)
【訂正語句】
・遊ばないかと
→遊ぶために
・鬼になろうかと
→鬼になることを
・なので→それで
これも文中の「遊ばないか」や「鬼
になろうか」という「話しコトバ」を
そのまま使っているので、「遊ぶため
に」や「鬼になること」のように直し
ます。また。「なので」は、やはり
「それで」という接続詞に変えます。
(訂正文22)
ある日、コボちゃんは缶
けりをして遊ぶために友達
を誘った。(中略)
すると、コボちゃんはめず
らしく自分から鬼になる
ことを提案した。(中略)
それで、友達は缶を蹴飛ば
すことはできなかった。
<不用意な「話しコトバ」の混入>
学生は明らかに「話しコトバ」の単語
であっても、それさえ気づかずに文章の
中に入れてしまい、しかも文章全体が
「話しコトバ」的な文型になっていると
いう、まさにダブルミスを犯してしまっ
ていることが多くあります。
これが一番の問題で、「話しコトバ」
から「書きコトバ」の文章化に際して、
最も注意すべきこととして認識させる
必要があります。そこでいくつか典型
的な例を上げてみましょう。
【例文23】
その様子を見ていたコボちゃん
は祖父にあのおもちゃが欲しい
とおねだりした。すると祖父は
よしよしといい、承諾した。
(第13話)
【訂正語句】
・祖父→おじいちゃん
・よしよしと
→望みをかなえてあげ
ようと
・承諾した→引き受けた
「よしよし」というのは吹き出しの
セリフである上に、「話しコトバ」その
ものなので、何が「よしよし」なのかを、
他の言葉で説明しなければなりません。
「承諾した」も同様のことなので、「望
みをかなえてあげようした」という文章
に置き換えるのはどうでしょうか。
このように、マンガの吹き出し部分は、
「話しコトバ」がほとんどなので、「書
きコトバ」に直すという注意が必要となり
ます。
(訂正文23)
そのようすを見ていたコボちゃん
は、おじいちゃんにおねだりした。
すると、おじいちゃんは(コボ
ちゃんの)望みをかなえてあげ
ようと、引き受けることにした。
❤理系女子の作文の言葉遣いに、
子どもには難しい漢語を使う
傾向があり、気をつけたい
ものです。その危険性を避け
るため、学年別の漢字配列表
を常に手元におき、その都度、
確認する必要があります。
アナミズ (2024.07.10)