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1991年2月5日(火)
【熊大迷宮:スター千一夜部隊】
「俺は天才だー。覚悟はいいか」
大声で叫びながら天才が出現する。ここは熊大迷宮地下2階。本日罠解除士の林 真一郎が天才の部屋へと向かう扉の罠を解除出来たので、天才と戦うべく天才の部屋へとやってきた。
「さて、噂の天才のお手並み拝見と行こうかね。雅幸、牛嶋さん。いくぞ!」
鈴木 圭介の合図と共に坂木 雅幸と牛嶋 香織が意を決して天才との戦いに挑む。今の時点で第1期の他の部隊は全て天才と戦っているので天才の強さや動きの素早さはあらかじめ共有を受けている。とはいえ、実際に戦ってみると天才は手強く、坂木と牛嶋はかなりのダメージを喰らっているようだ。
「順番に回復に戻ってくれ。俺がその間押さえ込む」
鈴木の指示を聞いて、まず牛嶋が後退し、黒下 了に回復を行ってもらう。その間坂木のフォローを受けつつ、鈴木が天才と対峙する。
「戻ってきました。フォローします。坂木君良いよ。」
牛嶋が戻ってきて坂木と交代する。天才にも確実にダメージを与えていたが、鈴木もかなりのダメージが蓄積している。
「戻ってきました。」
坂木のこの声を聞いて一瞬気持ちが緩んだ鈴木は天才の体当たりに対処できず後方に吹っ飛んだ。鈴木が前線にいなくなり、一瞬動揺が走った榊と牛嶋だったが、気持ちを落ち着かせ、天才と戦い、何とか倒す事ができた。鈴木は黒下に回復をしてもらったが、思った以上にダメージが大きく、冒険を中断し、鈴木は救急車で病院に運ばれた。
【熊大病院:鈴木 圭介・林 真一郎・牛嶋 香織】
「特に大事はないと言われたけど、一応用心で2日ぐらい検査入院することになった」
治療と検査を終えて病室で横になっている鈴木 圭介は救急車で一緒に着いてきた牛嶋 香織と別途病院にやってきた林 真一郎に状況を説明した。重大な症状ではないとのことで林と牛嶋は胸を撫で下ろす。
「大したことなくて安心したよ。2日ぐらい入院するならいろいろ物がいるだろ?俺が持ってこようか」
「さすが林だな。頼もうと思ってたんだ」
そういって鈴木は林に部屋の鍵を渡す。林は鈴木の部屋で一緒に飲む事が多いので、鈴木の部屋のどこに何があるかは把握している。
「じゃあ一旦戻って荷物取ってくるよ。牛嶋さんはどうする。まだいる?」
「あ、私も一緒に戻ります。鈴木さんお大事にですね」
にっこりと笑って牛嶋は林と一緒に部屋を出た。