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1991年6月17日(月)
【熊大迷宮:黒髪てへろく部隊】
「炎うざったいですよね」
「まあ分かってたら避けれんこともないけどな」
村田 健に回復を行ってもらいながら原田 公司が発した言葉に、前田 法重が答える。ここは熊大迷宮地下4階。黒髪てへろく部隊は前回と同じく、階段を降りて東側の通路を進み、最初にある左側の扉から侵入した。中には前回のトンボよりもかなり大きい亜獣が4体空に浮いていた。それに対して、村田 健が無効、多田隈 五月が爆発を唱える。爆発によって亜獣は消滅しなかったが、明らかにダメージを受けているように見える。今回の亜獣も炎を吹いてきたが、あらかじめ予期していたので直撃は免れることができた。ただ無傷で済ませれるほど甘くはなく、亜獣の攻撃と炎に苦しみつつも何とか倒すことに成功し、回復を受けているのである。
「今の亜獣はドラゴンかなー」
「まあドラゴンっぽいね」
亜獣の名称について多田隈と村田が意見を述べる。その意見に前田、原田、牛嶋 香織も納得したので、今回出会った亜獣の名称はドラゴンになった。そうこうしているうちに富田の物質回収が終わったので、原田は収納へと向かう。富田が罠を外し、収納を開けたが大したものは入ってなかった。
「では、継続でいいかな」
前田の言に全員が頷き、探索を継続する。今入った部屋は特に別の扉はないので、入った扉を出てまた東方向に向かう。通路は突き当たって北方向へ曲がり、また直線の通路が続いている。
「分かれ道がないっすね」
「このままぐるっと一周まわる感じになるのかな」
迷宮の作りに対して富田が疑問を述べ、原田がそれに答える。この後、通路を北に進む途中で3度ほど亜獣と遭遇し、戦闘を行ったので本日の探索を終了することにした。