1990年11月23日（金）

【魔術師鍛錬場：本田　仁・菅野　芳江・鈴川　博之・高橋　恵・田山　美智子・太田黒　佳美】
「おー、さすが本田君。出来てるー」
　本田　仁の前方に出現した光球を見つめて菅野　芳江が多少興奮気味に叫ぶ。ここは魔術師鍛錬場。本日も3期全員と数人の魔術師が鍛錬を行っている。まだ手のひらの課題ができていない高橋　恵以外は、次の課題である空間への光球発現の鍛錬を行っていたが、本日本田が発言に成功した。
「本田君おめー」
　大きな声で菅野が叫び、その後鈴川　博之、高橋、田山　美智子も本田を祝福する。
「ありがとう」
　本田はみんなの祝福に応え、近づいてくる太田黒　佳美へと視線を向ける。
「本田君おめでとう。やっぱり早いわね」
　多少あきれ顔の太田黒が発した言葉に本田も苦笑いをする。
「見た感じ空間の歪みもできているようなので、かなり早いですけど次の課題を伝えておくわね。って知ってると思うけど」
「爆発ですよね。できる気がしねー」
　太田黒の声に鈴川がツッコミ、そこにいる全員が爆笑した。ちなみに1期生が爆発のことを聞いたのは年末であり、初めて爆発を成功させるのは藤原　静音で8月24日である。果たして本田はどのタイミングで爆発ができるようになるのか、楽しみでたまらない太田黒であった。