1991年1月12日(土)
【道:前田 法重・原田 公司・富田 剛・大塚 仁・本田 仁】
「富田さん何すかそれ」
「いやいや、話題作りのアイテム」
話題が切れて場が少しまったりしたタイミングで富田 剛がバッグから出したものを見て本田 仁が質問し、それに富田が簡単に答えた。ここは居酒屋『道』。本日もたくさんの客で店内は盛り上がっている。今日は18時ぐらいから飲み始め、現在20時少し手前の時間である。この時間になると一通り話したいことは話し尽くしているので、どうしても飲み会はまったりした雰囲気になる。そこで富田がアイテムをテーブルに置いたのである。そのアイテムは2つのサイコロであり、1つは普通の6面体サイコロで、もう1つは自作の6面体サイコロで各面に何か書いてあるようだ。
「何かですね、いいともの後に小堺さんのトーク番組が始まって、サイコロ振ってテーマを決めるんですよ」
そのサイコロの出展について富田が説明する。1月7日に“ごきげんよう”というテレビ番組が放送を開始している。これはMCの小堺 一機さんとゲストが繰り広げるトーク番組なのだが、そのトークのテーマをゲストがサイコロを振って決めるというシステムなのである。
「何かおもろそうっすね」
「とりあえずやってみるかね」
サイコロを見ながら大塚 仁が感想を漏らし、前田 法重も少し興味を持ったようである。
「じゃあ1が前田さん、2が原田さん、3が俺で4が
大塚、5が本田くんで。てや!」
こう話した後で富田が2つのサイコロを放ると、サイコロの目は3と“好みの女性”であった。
「じゃあ原田さん。好みの女性トークをお願いします」
「えー、好みの女性?」
出た目を見て富田が声をかけ、それに原田は困った表情で返事を返したのであった。