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1991年1月28日(月)
【魔術士鍛錬場:本田 仁・菅野 芳江・鈴川 博之・高橋 恵・田山 美智子】
「とりあえず先週の金曜日に探索してきました」
本田 仁は3期生のみんなの顔を見つめつつ言葉を発した。ここは魔術師鍛錬場。本日も多くの魔術師が鍛錬を行っている。先週の金曜日に初めての迷宮探索を行った黒髪オラトリオ部隊だったが、どのような感じだったのかを本田が他の3期生達に報告しているのである。
「正直、今の段階で魔術師は特段部隊に必要ない。戦士3人がしっかりしていて、罠解除士の亜獣探知と、隊長の的確な指示があれば特に危険な状況にはならないと思う」
素直に感じた魔術師の立場を本田は正直に述べる。
「おそらくしばらくは魔術師ってこの状況が続くんだと思う。結構退屈」
本田は首を傾げながらこのように話す。正直戦士は亜獣と直接戦い、僧侶は殲滅と回復、罠解除士は亜獣探知と罠解除とレア物質回収を行うので、部隊の中で一番退屈なのは魔術師となる。
「ただ1期の人たちが習得している爆発ができるようになれば状況が変わると思うので、まだまだ先だけど、早くできるようにみんなで頑張ろう」
激励を込めた本田の言葉に菅野 芳江、鈴川 博之、高橋 恵、田山 美智子は大きく頷き、今後も鍛錬を頑張ることを誓った。