1990年6月29日(金)
【南食堂:村川 慎太郎・草野 紗江・神田 空・真田 美和・黒下 了・榊 麗美】
「あ、すいません。今日は予定があるので無理です」
「大丈夫だよ。気にしないでね。
申し訳なさそうに言葉を発した真田 美和に対して、榊 麗美が返事を返した。ここは『南食堂』。たくさんの理系大学生がランチを食べにやって来ている。本日午前中は迷宮地下1階を探索した今週のスポットライト部隊であるが、探索終了後は一緒にご飯を食べようという話になり、現在『南食堂』で食事を取っているのである。そして、黒下 了が今日の夜は飲みにでも行かないかと提案し、全員が参加する流れであったが、予定があったのを思い出した真田が参加出来ないことを口にしたのである。
「じゃあ5人で行きますか」
「どこで飲みますー?」
残りのメンバーで飲みにいくことを口にした村川 慎太郎の言葉の後で、神田 空が場所についての質問を投げかける。このようにどこで飲むかとなった場合にまず考えることが街で飲むか黒髪周辺で飲むかというところだ。黒髪周辺にもたくさん飲み屋はあるので、飲むだけであればわざわざ街に出る必要もない。ただ、何となく街で飲んだ方がテンションが上がることは確かなのだ。結局この後いろいろと相談し、18時から街で飲むことにする。どこで飲むかは今から黒下が見当し、店を予約をするということで話がまとまったのである。