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1990年10月19日(金)
【魔術師鍛錬場:藤原 静音・本田 仁・菅野 芳江】
「考え方的には間違ってないから、今のまま鍛錬すれば、私よりは早く光球が発現できると思うわ」
藤原 静音は本田 仁の質問に対してこう回答した。午前中の魔術士鍛錬場。本日も多くの魔術師が鍛錬を行なっている。手のひらの課題を行なっていた本田 仁と菅野 芳江であったが、本田が自分の光球発現の感覚が間違っていないかどうかを確認するため、近くにいた藤原に声をかけて確認してもらったのである。
「藤原さん。ありがとうございます。では今の調子で鍛錬を続けます」
本田は頭を下げて礼を言い、藤原は自分の鍛錬へと戻っていった。
「はー、藤原さんって素敵よね。憧れるわー」
本田の横で一緒に話を聞いていた菅野 芳江がこう口にする。
「私もあんな風になりたいわー」
こう言葉を漏らす菅野を見て本田は突っ込みの言葉が頭に浮かんだが、それを口にすることはしなかった。