1990年5月31日(木)
【熊本動植物園:林 真一郎・森 瑠美・四谷 謙詞・真田 美和】
「お弁当作ってきたから食べましょうー」
お弁当を食べれそうな場所を見つけた森 瑠美が一緒に歩いている3人に声をかけた。本日は罠解除士仲間で『熊本動植物園』に来ている。例のごとく数日前に真田 美和がみんなでどこかに行きたいと言ったからなのだが、今回『熊本動植物園』になったのは唯一の県外出身で、まだ一度も来たことがない林 真一郎の意向である。動物園側から順番に観覧してきて植物園側をひとしきり見たタイミングで丁度昼食を食べる時間になったので、森が昼食の提案をしたのである。
「本当?瑠美さんすごーい。食べたーい」
真田がこう叫んで、四谷 謙詞と林が森からシートを受け取って地面に広げた。真田はシートに座り、大きめのバッグの中から重箱を取り出して置き、紙皿やお箸、紙コップ、飲み物を順次取り出す。林、四谷、真田もシートに座り、紙皿やお箸を分配し、紙コップに飲み物を注いでいる。
「すごい豪華やな」
森が重箱を開けて中身が見えた瞬間に林が感嘆の声を上げた。すごく豪華な弁当が広がり、3人は驚愕の表情を浮かべている。
「じゃあ食べましょうか」
「いっただきまーす」
「おっいしー」
見た目だけではなく味も絶品な弁当を食して、大満足の林、四谷、真田であった。