1990年5月12日(土)
【道:前田 法重・原田 公司・富田 剛・谷口 竜一・本田 仁・大塚 仁】
「意外と楽しそうっすよね」
「まあ、楽しいっちゃあ楽しいよね」
谷口 竜一の言葉に前田 法重がこう答えた。本日某サークルRの集会の後、スタジオに向かった原田 公司と富田 剛、本田 仁以外は一旦解散となったが、夜になってこのメンバーが『道』に再集結している。新入生である谷口、本田、大塚 仁が冒険者組織の存在を知って興味を持ち、当事者である前田たちに質問をしたのである。
「多分楽しさは職業にもよると思うけどね。俺とか原田は戦士だからやることが分かりやすけど、富田やら何してるかわからんからね」
「ひどい言いっぷりですね」
富田にビールを注がれながら放った前田の言葉に富田が突っ込んだ。
「富田さんって罠解除士でしたっけ?実際何をするんですか」
富田の隣に座っている大塚が富田を見ながら質問した。富田は少し思案して答える。
「まあ戦士が戦っている時は何もしなくて、戦士が亜獣を倒したら、レア物質を回収してる」
「ハイエナじゃないですか!」
富田の言葉に本田が目を見開いてこう叫ぶ。富田は一瞬イラつきを覚えたが、ハイエナっぽいとは普段から感じていたので、軽くスルーした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?