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1990年4月21日(土)
【スタジオ:原田 公司・富田 剛・本田 仁】
「あ、僕も一緒にゲームやらせてもらっていいですか」
「ええよー」
遠慮がちに声をかけた本田 仁の言葉に原田 公司が軽く声を返す。ここはゲームセンター『スタジオ』。本日も某サークルRの集会に顔を出した後、原田と富田 剛は『スタジオ』でゲームを楽しんでいる。1階の奥の席にあるゲイングランドをプレイしている原田と富田に本田が声をかけたのである。
「原田さん知ってる人ですか?」
「あ、サークルの後輩やよ。本田っていうんや」
原田からそう聞いて富田は本田がサークルの後輩だと認識する。正直この時点で富田はサークルの後輩について誰1人として認識していないが、原田からサークルの後輩と聞いて、軽い会釈をする。
「本田これ終わったら一緒にやろうな」
そう言いながら原田は4-8面をクリアすべくキャラクターを逃す作業を行っている。富田も必要なキャラを逃し、4-8面をクリアした後、そのまま4-9面、4-10面をクリアしエンディングを迎える。
「原田さん、どうします、次本田君とやります?」
「そうやな、富田ごめんけどお願い」
原田にそう言われたので富田は2P側の席から立ち、本田に席を譲った。そのまま富田は一旦トイレに向かう。トイレから戻った富田は原田と本田の席の反対側から2人のプレイを眺めていたが、富田はこの日本田のゲームのうまさが自分よりも格段と上級であるということを認識した。