1991年7月17日（水）

【熊大迷宮：王家の紋章部隊】
「確かに亜獣と戦うだけだったら便利だよね〜」
　目の前で亜獣が消滅したのを確認して、右田　良子がこう口にした。ここは熊大迷宮地下4階。本日王家の紋章部隊はエレベーターから降りて西側に進んでぶつかる扉の奥へ進み、3つある扉の1番右の扉の先の部屋にやって来ている。先ほど1回ボタンを押して、亜獣と戦い、四谷　謙詞が物質の回収を行っているところである。ちなみに、四谷は東側のエレベーターの前にある扉の罠は解除できているが、西側の3つの扉の内、真ん中と左側の扉の罠は解除できていない。
「真ん中の扉にボスがいるみたいだから、謙詞がそこ開けれる様になるまではここでいいかな」
　川崎　志郎の言に、右田、判　祐市、佐々木　雅美、藤原　静音が頷くことで了承を表す。程なく物質の回収が終わったので、四谷は再度ボタンの前に移動し、ボタンを押す。すると変な感覚のあとで、亜獣が出現する。今回出現した亜獣は熊3体と、トンボ2体である。
「良し。集中してやるぞ」
　川崎が言葉を発して、全員が戦闘体制に入る。
「爆発」
　藤原がトンボに爆発を唱え、トンボは消滅する。戦士の3人は熊に向かい、1対1で戦闘を開始する。初めて出会う熊に対して少し警戒した3人だったが、戦いつつくまの特徴を把握し、特に危険な状況になることもなく熊を殲滅した。
「物質回収します」
　戦闘が終わったので、四谷が物質の回収を始める。川崎は部隊の状況を確認し、まだ戦闘ができると判断。本日後2回ボタンを押した後で探索を終えることにした。