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1990年8月16日(木)

【VIP:渕上 幸太郎・河本 多喜二・坂木 雅幸】
「ちょっと低すぎんっけ」
「こんなもんだよ」
 球の高さに文句をつけながら渕上 幸太郎がバッティングエリアから出てきたので、軽く返事を返しながら河本 多喜二が代わりに入場した。ここはアミューズメントビル『VIP』。14時を少し過ぎた時間であり、たくさんの高校生や大学生などが遊びにやって来ている。渕上と河本、坂木 雅幸の3人もお昼ご飯を済ませた後で、『VIP』に遊びに来ているのである。今日はバッティングをしたい気分だったので、バッティングセンターの階に移動する。そしてまずは渕上が120kmの場所でプレイしたのである。3人は元々野球部などではなく、他のスポーツ部出身である。なので本格的に野球をやったことはないが、バッティングセンターには良く訪れているので、そこそこの実力は持っている。だが今日は渕上の調子が悪いらしく、ヒット性の当たりがほとんど発生することなく30球を終えてしまったのである。そしてその理由を球のコースに問題があると答えていたのだ。そして次に河本のプレイが始まる。すると先程の渕上の言を否定するかの如く河本は次々とヒット性の当たりを量産するのであった。ちなみにこの後にプレイした坂木も問題なくかっ飛ばしていたので、単に渕上の調子が悪かったという結論に落ち着いたのであった。

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