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現在最強の節税方法

福祉はぐくみ企業年金基金が最強だと思います。

まずは、これまで国が提供している節税方法の3種の神器として下記がありました。

・小規模企業共済
従業員が5名以下の時に加入する必要があります。特定業種だけ20名以下という条件になります。IT企業はサービス業に該当し、サービス業は宿泊業と娯楽業のみが20名以下条件になるため、早いうちに加入しないと、従業員数が5名を超えた場合、すぐに対象外となってしまうため、注意が必要です。

・中小企業退職金共済(中退共)
従業員の退職金積立て制度で役員は不可。また従業員は全員が対象となります(一部だけとか出来ない)。現在従業員に給与や賞与で退職金分想定で多めに支払っているなら、これには15%の社会保険の負担があるため、なるべくこれを回避するようにしたいと考えていました。しかし、ただの積立てでは法人税がかかってしまうため、何か方法はないかと考えたときに、一旦はこの中退共の情報を目にすることになる。全額損金となり、一部国から助成金が出るのでとても使いたくなるけど、掛金は1年未満で退職した時はもらえず、一旦掛けた金額は減額が困難と聞いて、ある人が評価が良くて中退共の掛金を最大まであげて、その後は急に評価が落ちたとしても、相当な理由をつけて厚生労働大臣が認めないと減額が通らないそうで、そういうケースはなくもないなと思うと、やはり便利なものには罠があるなと思った。

https://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/

・経営セーフティ共済
上二つとは少し違って、中小企業が毎月積立てを行い、取引先倒産で急に資金繰りが厳しいときに積立て金額の10倍借入することができる制度です。この積立てが損金になるのと、積立てから40か月経てば、掛金が全額戻るので、起業したら何も考えずに入っておきたいです。ただし、2024年10月から現在加入中の人が解約したらすぐに再加入しても2年間は損金算入できないとのことで改悪されました。

経営セーフティ共済は少し違いますが、このような制度を利用しながら会社経営で資金繰り安定させていく必要があります。

私は小規模企業共済は勘違いで入り損ねてしまい、中退共は役員が入れないのは気になりませんでしたが、従業員に退職金相当分を賞与で支払っていたので社会保険分が重く検討進めましたが、条件が全員対象でかつ減額困難というのが引っ掛かり見送りました。

しばらく頭を悩ませていたら、福祉はぐくみ企業年金の話に触れました。

はぐくみ基金の特徴

・会社掛金
これは中退共の退職金積立てのようなものですが、基本的にほぼ掛金減額がないのと、金額の上げ下げも自由、もちろん掛金は全額損金算入とのことで、中退共と比べて助成金は出ないけど余裕のある制度です。

・個人掛金
個人積立てなので、小規模企業共済のようなものですが、社会保険に加入している人は役員も従業員も全員対象で積立てができ、しかも社会保険計算前に控除されるため、節税+社会保険削減にも効果があるのでとても強力です。

・給付タイミング
基本的に退職時に引き出すことができますが、休職時にも引き出すことができます。例えば出産で一時的に引き出したいときは申請することで給付が可能となります。

デメリットとしては、管理手数料がかかりますが、社会保険の削減効果を考えると、十分にペイできる金額でした。小規模企業共済に入れず、中退共の制限に躊躇していたので、これはとても強力な制度だと思って導入を決断しました。

はぐくみ基金導入後
今まで多めに賞与を支払っていましたが、その分をはぐくみ基金に回すことで、減額分+15%の削減効果が出ました。またベタープレイス社という会社のクラウドサービスを経由して運用していくのですが、システムはそんなに悪くないのですが、結構運用が分かりにくいです。自分でタイミングとか作っておいて言うのもなんですが、掛金申請が変更月中旬に締切なので、前月から準備しないと間に合わない等が起きます。また、毎月10日くらいに企業年金基金から各種データダウンロードが来るため、そのファイルを取得してベタープレイス社のシステムにインポートしないとなりません。

まあ、多少の運用の手間はありますが、退職積立てを損金処理できて、個人積立てで節税+社会保険削減ができるため、とても強力な制度だと思います。一応個人積立ては、今までは「基本給の20%または100万円のどちらか低い方」という上限でしたが、現在は「基本給の20%または40万円のどちらか低い方」に改正されました。あまりにも強烈に積み立てる人がいたのでしょう。私も小規模企業共済に加入できなかったので、こちらに少し積み立てしており、社会保険削減と節税を行っています。

はぐくみ基金のデメリット

最後にデメリットもいくつか書いておきます

作業負担が増加
社内で運用が必要なので、その分の作業負担が発生します。毎月10日に基金から来る名簿のダウンロードとシステムへのアップロードが必要です。また、掛金変更時は直近の給与額の反映や申請作業などが発生します。

iDeCoへの影響
はぐくみ基金は確定給付型企業年金(DB)であり、一般的には運用する形の確定拠出型企業年金(DC)が有名です。そのため、iDeCoの掛金に影響が出ます(はぐくみ基金へ加入すると減額されます)。大きな運用益は期待できませんが、元本保証されているため目減りすることはありません。

年金給付額への影響
将来受給するときに年金額が高い方がより多く受給できると思いますが、年金は積立てではなく現役世代が高齢者を支える「賦課方式」であるため、少子化が進んでいる将来にどこまでの年金額が期待できるかは不透明です。ただし、個人的には、はぐくみ基金への積立ての方が、自分の収入を積み立てて将来引き出せるため、考え方によってはこれがメリットになると考えています。

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