ああ、テレビで見た、コロッセオ
中部イタリアに在るウンブリア州の州都、ペルージャに外国人大学がある。
その頃は、ローマ、フィウミチーノ国際空港、別称レオナルド・ダビンチ空港からの青い市内中央へのリムジンバスがあった。
そのバスがコロッセオの見える場所を通った時に、ああテレビで見たあのコロッセオの実物、、ようやく本当に私はイタリアに来たことを実感する。
テルミニ駅からホテルへの短い移動。
Barのエスプレッソを淹れるシューーという音と、デミカップのカチャカチャする音と、かすかなコーヒーの香りがする。 誰かが叫んでる。。。
予約していたローマの三ツ星ホテルのフロントで、チェックイン。
部屋の窓から、日暮れ少し前のカヴ―ル通りを見下ろし、これから3か月の久しぶりの学生生活に思いを馳せる。楽しみで、不安で、わくわくして、長かったストレートの髪に時間をかけてブラシをかけ、熟睡した。
翌朝、ホテルのフロントで、イタリア語のできなかった私は身振り手振りで、ペルージャ行のバスを情報を知りたかったけれども伝わらず、トランクを引きずり歩き、結局、テルミニ駅まで行き切符を買い電車で出発する。
ローマという大都市から未知のペルージャに近づくにつれ、どんどん景色が変わっていく、、緑が豊かになっていく。
この先に、私の行く外国人大学のある町に本当に着くのだろうか、、、心細くなるほどの緑豊かな景色が続く。。 心配することはない、ペルージャという名前は他にはないんだ、しっかりしろ私。