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パソコンの液晶パネルも変になった、ららら家畜人ヤプー、

七月二七日

報復の最良の方式は、[自分が相手に]似た者とならないことである。

マルクス・アウレリウス『自省録』(水地宗明・訳 京都大学学術出版会)

午後十二時三八分。梅干し茶漬け、紅茶。寝苦しくてとちゅうエアコンを付けた。体調がなんだかおかしい。風邪を引いた時みたいに皮膚が敏感で、厭な倦怠感がある。そのせいか分からないけども、明け方、矛盾のカタマリみたいな「悪夢」を長く見た。寝る前にずっと聴いていたILLAYの音楽が流れていた。セナを知ってからもう二週間以上経過するのにまだセナのことばかり考えている。だから自室では本がぜんぜん読めない。昨夜、ファンの撮影した動画のメンバー紹介のところでセナの「よろしくお願いします」の声をはじめて聞いた。思ったよりも低くて大人っぽい声だったのでまた胸キュンした。セナのポンチョ姿が眩しい。きょう神戸市で開かれる「ペルーフェスティバル」にILLAYが出演するらしい。明日は京都市。静岡に比べれば近い。こんや京都に入れば明日セナを見れるかも知れない。じつはけっこう悩んだ。いまも悩んでいる。もちろんセナのためなら三万円程度の交通費&宿泊費はぜんぜん惜しくない。でも京都にセナが来ているとは限らないのだ。動画を見ていると兄弟が全員揃っていない日もけっこうある。インスタグラムでアシスタントに「セナ君は来ますか?」と聞いてみようか。なんか変な奴だと思われないか。いちばんいいのは金沢市や石川県のイベントにILLAYが出演することなんだよ。おねだり市民あるいはおねだり県民になって出演依頼してくれるよう頼んでみようか。セナ熱がもうちょっと下がらないとまじで何も出来ない。三六にもなってなんでこんなことになってしまうんだ。「恋の病」そのものじゃないか。どう少なく見積もってもこの二週間で七〇時間以上はILLAY動画を見ている。七〇時間もあれば本を五六冊は読める。ぜんぶセナのせいだ。セナが悪い。セナだけが悪い。これだけははっきりしている。だから耳元で「惚れさせてごめんよ」と囁いてハグしてほしい。それでも許さないけど。セナ熱がこれ以上続くと俺はきっと廃人になるだろう。いまの俺を成仏させられるのはセナだけだ。どうしたらいい。もう分からない。いまとつぜんパソコンの液晶画面がおかしくなった。左右にピンク色の線がバーコードみたいに何本も縦に並んでいて、真ん中はほとんどピンク色に覆われている。さいわい文字はまだ透けて見えるけれど目がおかしくなりそう。もう一〇年以上使っているからそろそろガタが来るかなとは思っていた。これもセナのせいだ。

パソコンもセナ熱で狂ってしまう、

そろそろ買い替え時か。いちおう安く買った中古パソコンがもう一台あるんだけどキーボードが打ちにくかったので押し入れに死蔵してある。しょうがないから明日からはとうぶんそれ使うか。きのうの甲子園での対中日戦で森下翔太がひさしぶりにホームラン打ったね。嬉しいか嬉しくないかと問われれば嬉しいと答えるが、いまの俺はセナに夢中なのであって、森下なんかどうでもいいのだ。さあ昼食。

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