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140字小説『戻れないわ』

また失敗した。
何度同じことを繰り返すんだろう。
泣いても無駄。
過去は消え去ってくれない。
神様。今日の朝に戻して。
そしたら一歩も外へ出ないから。

電話が鳴る。
「いい加減、解放してよ」
私の声だ。
未来?それとも過去の自分?
「ごめん。次は必ず、」
「もういい」

自分に縁切りされた。

もう戻れないわ。

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