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140字小説『空の音』

空が夕焼けに染まる頃。
音楽室から聴こえてくるピアノの音。
誰が弾いてるのか、みんな知らない。
軽やかで涼しい音色。
空が喜ぶ。
「ねえ空。誰が弾いてるの」
「内緒だよ。僕のための音だから」
思わず、嫉妬した。
「君は僕にはなれないよ」

音楽室へ向かった。

誰にも逢えないと知っているのに。

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