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140字小説『初恋からの手紙』

ポストに手紙が届いていた。
祖母宛てだ。
よれよれの封筒。
早速、仏壇に供えた。
「あと少し早ければ、ね」
多分、初恋の人からだ。
手紙が届いたということは、その人も。
「もしかしたら、天国で逢えるかもね。おばあちゃん」
初恋は叶わない。
だから想いを綴っておく。

いつか必ず。

恋が届くと信じている。

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