各部署から集めたチームづくりで共同作業をするだけで職場の雰囲気や効率が上がっていく|院長Q&A
「2023年3月の記事を復刻掲載」
こちらの記事は、2023年3月に公開されたものです。
内容を一部改変してお届けします。
みなさんの診療所は、部署間のコミュニケーションはとれていますか?
院長からのご質問にお答えする院長Q&A。
今回は「部署どうしの仲が悪い。どうしたらよいのか」というご質問をいただきました。
そこで「部署間の壁を壊す取り組み」を導入することをご提案させていただきたいと思います。ご参考にしてください。
部署間の仲が良いとメリットも
おそらく先生方の中でも、部署同士が仲が良ければメリットがあるのではないかと感じていらっしゃるかと思います。
例えば、待ち時間が減る、協調性がある、互いに理解し合うことで小言や不満が減る、医療の知識や質が上がるなど・・・。
事実、弊社と関わりのあるクリニックや歯科医院では、部署間の仲が良ければ良いほど、医業・医療の質、提供するスピードやサービスの質が高いように思います。
同じ目的で共に行動できる場づくりを
そこで、部署間の壁を壊す一つの方法として、各部署からメンバーを集めて「同じ目標に向かって行動する」機会を作ることをオススメします。
例えば、各部署から1人ずつ出して美化委員会を作り、院内の清潔度をどう保つかについて話し合う時間を設けるということです。
その他にも、患者満足度委員会やSNS発信委員会などもあるのではないでしょうか。
個人ではなく一緒になって考えるという場を作ることで、人は変わっていきます。なぜなら「人は自身の外部環境に左右されて成長していく」からです。
例えば、倫理観やモラルなど人の価値観は、外部環境に大きく左右されると言われていますので、環境や場づくりによって、新しい価値観や新しい考えが生まれていくのです。
部署の壁を取り払い、新しい価値観や考えを生むためにも、各部署からメンバーを集めて何か一つのことを行う取り組みをしてみてはいかがでしょうか。
美化委員会、待ち時間を減らすプロジェクト委員会、SNSやブログ、院内掲示物や院内広報などを活用した情報発信の担当、また、全体会議のやり方を考える場、忘年会や懇親会のイベントの担当などもありそうですね。
院長が先導して場づくりを
共同作業をする場は、診療所のトップである院長が作ることが重要だと考えています。
組織としてうまく回っている診療所では、リーダー格の人が中心となって進めていくことも良いかと思いますが、これはかなり組織づくりがうまくいっているケースに限られてしまう可能性があります。
「あの先輩が言うだけだし、あのリーダーが言うだけだし」という感情を職員が持たないようにするためにも、院長が「〇〇委員会、〇〇プロジェクトをやる」と、先導して進めていただければと思います。
ここでオススメしているのは、全てのスタッフに何かしらの委員会やプロジェクトに参加してもらうということです。
そうすることで「負担が自分だけ・・・」という不公平感も無くなります。
そして「成果は出せたの?」と強く責めず、目的が部署間コミュニケーションということを主軸に、「毎月1回報告してね」というくらいの柔軟な形で導入していただくと良いかと思います。
部署間でコミュニケーションをとることのメリットは大きいと思いますので、環境を変えていくために、委員会や共同作業ができる場を、院長のトップダウンで導入してみてはいかがでしょうか。ぜひ参考にしていただければ と思います。