児童書の皮を被った情緒への鈍器本
ヒイィ。
読了いたしました商業作家はいじ先生著作「前世のない俺の一度きりの人生」
まるで長い夢を見ていたかのような、何かに見惚れていたかのような、そんな読了後の気持ちになりました(放心状態)
これはあくまで俺の解釈であり俺の感想であるので、好き勝手に語らせてもらいまーす!
あとネタバレはしてもいいよと作者様ご本人から許可をもらっているので、その辺の配慮もしませーん!!表紙についてものたうちまわりながら語るよ!!(クソデカボイス)
これは、幸せのお話だと思うわけです俺は。
もちろん人の幸せというのは不確定で定まらなくて、その一瞬の出来事だったり賞賛だったり、経験だったり、何かを成し遂げた結果だったりと様々だ。
でもこのお話で描かれる幸せは輪郭がある。概念なんかではない。この本の中に生きるキャラクターは確かに想像上の存在だけれど、読者が入り込みキャラクターとして地に脚ついて動き出す仕様になっている。つまり、彼らの織りなす言葉が必ず読者の生きてきた中で触れたであろう経験に、重なるようになっているわけだ!
え、新興宗教やんこんなの。
概念の話をして納得するのは宗教信者だけやって何遍も俺いうてきましたけどこれ新興宗教ですやん。あ、作中の話でなくリアルですよ。怖いこわいこわい。俺割とガチで五体投地してしんでましたもん読んだ後(錯乱)
はい
まず二巻では幸せの話に加え、時の流れにそうように移り変わるキャラクターの滑らかな心情描写と、お得意のプリウスミサイル(初見の方は何言ってるかわからないでしょうが、ここでははいじ先生の読者に対する唐突な情緒への衝突事故をプリウスミサイルと評しています)。それぞれが踏み出す勇気という名の一歩に至るまでの葛藤がある。
上下巻の下巻ということもあり、一巻から作者が仕込んできた全方位爆撃型地雷という名の見事な伏線を回収し、前世を持つ人々の暮らす世界での神話的存在に触れ、作中の童話の結末と現実世界でのリンク、主人公アウトの存在意義やウィズクソ野郎への俺の募る苛立ち、後半にかけての男を見せるウィズクソ野郎の成長を謎の親戚目線で感動しながら見守る俺氏。などがもう見どころです(俺氏は出ていません)
端的におすすめ言えよって思うじゃん。無理だよ全ぶで60万文字超えの超大作ぞ
ハリー・ポツターと賢者の石ですら36万文字なのにお前、お前。
JK口ーリングも苦笑いするレベルの文字数で草
この作品に出てくる主人公アウトの心の成長と絵本、そしてアウトの前世だと思われていたインの話。いわばウィズ差し置いて俺の中では三人もの主人公がいたわけで。(いや後半から自分7人いうてますやん)それを全て同時進行で重ねていき、見事に着地させる手腕はマジでさすがとしか言えんし。(なんならこの話も何遍でも擦る)
俺、小学生の頃絵本作家になりたかったんだよなあなんてことも思い出しちまったし(気がついたらホモばっか描いてた)一体何食ったらこんなに収まりよく完結させるのかと思った。
マジではいじ先生の本は一巻して主人公が苦境に立たされるし、作者本人も言ってたけど攻めから受けを取り上げるのが大好きという業の深いBL小説家。
受けと攻めの物理的なすれ違いに旨みを感じるという大変しこい性癖を存分に振るっているかたなんですが。
それを前提にして聞いていただきたい。
こんなひどい突き放し方あります!?!?!?!?!?
流石の俺もウィズの胸ぐら掴んで背負い投げした挙句ムーンソバット決めたのちモンゴリアンデスワームばりの骨なし軟体動物にして差し上げようかと思うなどしたよ!?!?お前がアウトに骨抜きなら、俺がマジに貴様の骨を抜いてやるという気持ちでな(治安悪)
俺がウィズだとしたら、って考えてしまったけど、そういう話ではない。
確かに彼の中の押さえきれないオブが出てしまったことは、もう上巻から下巻にかけての二人の過去をなぞって理解してしまう部分もあったからだ。
だけど、理解することはできるけど、それでも納得できないことってあるじゃん。あのままならない、やるせない気持ちを、まさかこんなに色こく小説で感じることになるなんて思わなかったのだ。
はひい……
まず大好きなシーンでひっくり返りそうになった場面がある。それは、アウトとウィズが出かけた時計台でのシーンなんだが、俺はこの場面で本当にはいじ先生って綿密に作品を作ってらっしゃると再確認。何せ前編での懐中時計を絡めて語る歩み方について、おま、ここでリンクしてくるのおーーーーーー!?!?!?と、またしても個人的嫉妬ナンバーワン美し描写の奥行き深すぎ案件としてのたうち回ってしまったのである。
すんません情報の渋滞。何が言いたいかというと、時計塔に描かれている壁画の捉え方や、時計の針の進みに重ねる大切な人との歩み方など、一体何食ったらそんな繊細で美しく、そして儚さも感じる表現ができるの!?と言いたい。
作中に、幸せの形について触れるシーンもあるのだが、もう感性が素晴らしい。
はいじ先生の言葉の組み立てって、幼い子供が時折放つ、少ない語彙の中で表現する無意識の深い言葉みたいなところがある。
はいじ先生はおそらく小説を書くときに人格が分かれてるんじゃねえのかなとつくづく思う。
地の文で泣かせにくるのが大人なはいじ先生なら、キャラクターから発語されるハッとしたセリフなんかは、多分五歳児くらいのはいじ先生が担当していると思う。
幸せは丸い形をしているという表現もあるんだが、その幸せのまるというのが、後半にかけて大切な人を抱きしめる腕の中だという答え合わせが、自然に頭の中で組み立てられていく。
だから、たった一人の腕でたくさんの人を幸せにすることはできない。この腕の中に閉じ込めておきたい、自分にとってのたった一人の幸せを願う。
前世のない俺のたった一度きりの人生の話って、つまりこういう話ってことよ(確信)
もちろんこれが正解なわけではないかもしれないんだが、ほらこれは俺の感想ブログだからさ(唐突な強火)
つまり、はいじ先生は己の世界観に読者を落とし込むのが非常に巧みなのである。盛り上がるであろうポイントというのをプロットの段階でいくつか決めておき、そこに至る時に読者の中に仕込んだいくつかの伏線が一斉に感応(誤字じゃねえ!)するように、不可視のレールを敷いている。
だから言ったじゃん快速急行地獄行きだって。
子供の頃の無邪気な発言が、数年後。荒んだ心で自己犠牲に富む日々を送っていた大人の心を救うためのきっかけになってるんよ。
でもね、前回のブログで言った通り、このお話はまず三つの話が同時進行で組み立てられていく。
絵本の話
前世の話
現世の話
共通するのは、どのストーリーも皆一貫して、きちんと絶望を経験していること。それも、
さすがのはいじ先生である。結構容赦ない絶望をご用意されておる。
もう俺、何度「やめたげてよぉ!!!!!」と悲劇のヒロインぶって悲鳴を上げたかわからない。
作者が言う通り、攻めを絶望という崖に突き落とす受け。なおその崖下には受けが両手広げて待っている。というのが性癖である。ちなみに攻めが崖に落ちている時に読者である俺もまた悲鳴を上げながらその隣を同じスピードで落ちていた。
そらもう頭からめり込みましたよ。満身創痍で死にかけの情緒のまま、目の前で見せつけられる受けによる攻めの救済。
文章だから、絵では見えないはずなのに。不思議と攻めが救われるたびに、俺の脳内ではステンドグラスに見下ろされる二人というとんでもない宗教画じみたシーンが頭に浮かぶ。
なんならバックミュージックまで聞こえるしまつ。
これは俺が想像力豊かだからとかじゃないよな????ここまでがはいじ先生の思惑通りなんやろ????俺知ってんねんからな?????
でも攻めの救済の前に受けがものすごい勢いで地盤固めて行ってんねん。
後編200ページのアウトの話をしてもいいかな(いいよっ)ありがとう〜!
前編を読んできてずっとアウトの好きなものを大切にする姿勢というのを好ましく思っていた俺ですが、200ページは無邪気だったアウトが途端に大人としての急成長を果たすのである。
いや、成長じゃなく、完全に自分本心を切り離してしまったんだろうな。アウトはずっと最初から大人だった。
前世というややこしいものがある世界で、一人だけ前世のないアウトとして取り残されていた。
その世界を精一杯楽しむために貼り続けた上手な虚勢が剥がれ落ちてしまったように思う。
そしてアウトが他の人間達とは違うのは、前世の記憶がないだけではない。生きていく上で必要なマナを、貯めておく器がない。
それがどれほど危険なことかというと、少しでも怪我をすれば体のバランスが崩れて死ぬようなもんである。
目隠しで断崖絶壁を全速力で渡り切るような日常だ。それに対してウィズは当然アウトの危機感のなさに怒りを露わにするんだが、アウトの日頃の行いが祟り、お前を信じることができないとまで言わせる始末。
しかし素直に受け止めればいいものを、アウトはやっぱり大人だった。真っ直ぐに向けられるウィズの気持ちに対して、冷静になれとインの名前を口にする。
なぜならアウトは、必ずインを見つけるとウィズに言ってしまったから。決して視野を狭くして選択肢を間違うなと言ってのけたのだ。
ウィズは息を呑んだし、もちろん俺も死ぬかと思った。だってお前、そしたら誰がアウトを救うのって話だ。
自己犠牲が過ぎて、視野が狭くなってるのはどっちだよアウトと、読者の俺はのたうち回ってしまった次第である。
いやアウトは大人だよ、でもヘッタクソな大人!
もっと意地汚く自分の欲を全面に押し出せば生きやすいだろうに、アウトはマジでそれをしない。自己犠牲精神が己にあることすらこいつは気がついていないかもしれない。
はいじ先生のソードクエストシリーズとはまた違う、受けが真綿で自分の首を徐々に締めて行っているような場面。
もどかしい、でも、ずっとアウトもウィズも見つめ続けてきたからわかる。正解なんてないんだけど、この言葉がアウトの心を保つための最善だったんだなと。
え、
はいじ先生内面に秘めたるもどかしさを書くの爆裂うますぎでは⁉︎
この間にインを挟んだ上での互いの気持ちのベクトルがリサイクルマークのようにぐるぐるぐるぐる(もっと他に表現あったやろがい)
ウィズの気持ちもわかる。後編では、オブが体験した衝撃的なインとの別れもしっかりと描かれているんだが、それを読んじまったらもう情緒タコ殴り待ったなし。
しかもウィズの前世であるオブは、インとの最期の別れを後悔しても仕切れない形で迎えているので、そこを踏まえた上で読むと、現世でのウィズが胸に抱く葛藤と苦しみも、アウトへの気持ちもわかる。
ウィズはアウトに好意を寄せている。しかしその好意が本当にアウトへのものなのか、自分を信じたいのに信じきれない。苦しみの原因がインに対する前世のオブの後悔と執着だから、余計に整理がつかないんだ。
アウトはインではないし、ましてや前世もないということはマナも含めて証明されている。周りが求めるように振る舞ってきたアウトだからこそ、本当の自分を見てほしい。
だからウィズがオブに引きずられるようにインを無意識に求める以上、本物のインが現れた時に後悔して欲しくないと口にする。
このシーンに全ての苦しみが詰まってるうおおおおお200ページ!!!!!しんどいし内容も重いし苦しいんだけど、読み手としてはこれほどのめり込んで入り込める世界があることが嬉しい。
というか何遍でもこするけど、なんで自分を一番に考えないのアウト!?俺がもし友達だったら、オブの後悔も執着も気持ちはわかるけど!!お前それだったら今生のウィズの恋愛を後悔しない形でおさまるように協力しろよなとブチギレているところである。
だってそうすればハッピーエンドじゃん!?!?!?前世の後悔なんて知るか!!!今を生きてるのはお前だろう!!!!!って俺の中のランボーがブチギレてマシンガンバララララッてやってる絶対!!!
もうどうなんの、これ一体この先どうなんの!?ウィズもどかしい、オブ女々しい!インかわいそかわいい、アウトかわいそう!!!!!と、何をどう頑張っても読み手の気持ちがジェットコースターなのである。
ちなみに登場人物はアウトとウィズだけでは当然ないわけだ。インを取り巻く仲間達も当然前世の記憶持ちとして登場するんだが、彼らもまた各々が苦しい葛藤を乗り越えて前を向いている。
その前を向くきっかけや手助けは前世のないアウトがしてたわけなんだが。全員マジでインをアウトに重ねているので、俺がアウトならマジで発狂レベルである。
救いはあるんですよねこれ⁉︎と思ってしまう。
というよりも、この複雑に構成された作品をどう完結へと導くかが気になって仕方ない。
俺も同じBLというジャンルを嗜むものとして、一体どういう形でエンドロールが流れるのか。もはや視覚的に映像で流れるように読んでいる分、俺はこの前世〜の作品にオープニングもエンディングもついてしまっている次第である。
はいじ先生のファンタジー作品を中心に読んでいた俺だがどの作品も攻めが受けによって救済されるという道筋、そう。はいじ先生の中での王道を作り上げているので、無論安心して読み終えることができるのは折り紙つきである。
しかし、しかしだ。
登場人物がただでさえ多いこの作品で、三つのストーリー(前述した本編、前世、絵本の中のお話である)にそれぞれの主人公がいるのである。
絵本の中で登場するファーというお利口なフクロウも入れれば、場面ごとの主人公ないし重要人物が合計7人である
七人!?!?!?いや六人プラス一匹か!?!?!?
俺はスプレットシートに大まかな展開を箇条書きにして、それぞれに起承転結を振り分けて一つの小説をページごとに作っていくスタイルなのだが、三つの話をそれぞれリンクさせていくのなんか当然無理なのである。
必ずどこかしらに齟齬が出たり違和感が出る。何よりも現世、前世、絵本と視点と場面を切り替えて書いていると、怖いのが表記ゆれと人称揺れである。
あれ僕って言ってたのに急に俺になってるぞ⁉︎ 知らん間に二重人格設定にしてましたっけとなるわけだ。
それぞれの話を均等に、同じ熱量を平等に分け与えて書いていかないと、どれかのお話がペラくなってしまう。
まあこことここは頑張って書いたから、この話は気を抜いて書けばいいかとなるわけだ。
だって小説を一本書くのは長いマラソンを一人で走りきるようなもの。
それを×3、正気か⁉︎
あと普通に絵本作家になりたかった俺は作中に登場する「きみとぼくのぼうけん」が最高に面白かったので、これだけでも絵本化してほしい。
絵本だからもちろん幼児に向けた内容なのだろうけれど、そこははいじ先生だからな。(盛大に褒めている。)全然幼児向けじゃねえしなんならこれを読んだからこそオブとインとその仲間達は心の成長が早かったんだろうな。
ニア(インの妹)が少女から急に大人の顔になるシーンもこの絵本がきっかけだしな。うん、
やっぱりこの絵本が全ての元凶なんじゃねえかな(情緒不安定故の謎の憤り)
てか待って、改めて考えてみたけど作中のこの「きみとぼくのぼうけん」の話もプロット考えて構成されてらっしゃる⁉︎
児童書のような表紙にしたいと言っておきながら内容があまりにも大人向け(性的な意味ではない)すぎるからほんととんだ詐欺なのだが(盛大に褒めている)
ともかく前世の幼少期から現世に生まれ変わった彼らの人間として当たり前の肉肉しさまでもをずっと追いかけている身としては、まるでジェットコースターのボンネットに縄でくくりつけられるかのような体験をできる一冊。
怖いだろ、終わりだと思うだろ。脈絡なくてすまんやで、まだこのブログは終わらんけん。
ここまでが俺のざっくりとした感想やから(ざっくりの概念を覆す女)
ちょ、このタイミングで表紙についてかたらしてくれ。
この作品の世界観を見事に体現した美しい表紙。
本を読み終えてから舐めるように見ると、こちらもまた情緒を殴られるのでまじまじと刮目して読んでほしい。
当たり前のように一貫しているのが、この本の表紙にはアウトの好きなものが詰まっているということだ。特に、一巻表紙。アウトの背後に描かれている星のカーテン。これも一巻の作中のとあるシーンで出てくるし、星に意識して読むとこちらもいい具合に二巻で情緒を殴られるので、マジでイラストレーター様この本を読み込まれていらっしゃるなとおもった次第。
何せはいじ先生のこちらの前世の読者様であらせられるという、元々ファンアートとしてこちらの絵を捧げられたとお伺いしている。
そんな神を惹きつけてやまない作家がはいじ先生というわけか〜!!!!!(強火)
マジで、マジでイラストレーターである黒助くい奈様(@grayrail)の仕事が職人芸なのである。何せ捧げたイラストを表紙用にさらにブラッシュアップされているとのこと。作品への愛が凄まじいし、なんという夢のある話か。
はいじ先生のお人柄もさることながら、自分の作品を読んでこんなに高解像度な表紙イラストをもらえるということも作者冥利に尽きるだろう。さらには捧げたイラストを大好きな作品の表紙に起用とかこれはもう夢オブ夢、俺はイラストも描くので、この話を聞いた時はなんという素晴らしい世界線。こんな愛しか詰まっていない作品を読ませてくれてありがとうと咽び泣きながら読み始めて、はいじ先生のプリウスミサイル(まじで何遍でもいう)にやられて物理的に咽び泣いたのである。
おいこんな神二人がタッグ組んで児童書のような表紙の本を出しておいて世界観で読者の情緒を殺しにかかりやがって(盛大に褒めてる)(ワンブレス捲し立て)
ほんとお前らええ加減にせいよ(感極まりすぎると罵倒しか出てこないタイプの化け物)
しかも豪華にも登場人物まで表紙レベルで細かく描かれておる。
出てくるキャラクターの細かい特徴はもちろんのこと、黒助先生は何度も言うようにこちらの作品の一読者であらせられたため、絵柄から滲むキャラクターの性格をしっかり感じることができる。
個人的にBLに出てくる女性キャラが出張っていると世界観に入り込めなくなることが多いという、かなり拗らせた女である俺が、キャラクターイラストを見て真っ先にアバブを作中に出てくる同士(腐女子)とわかってしまうくらいには、純粋にのめり込んで作業をするアバブに好印象を受けてしまったわけである。
はいじ先生のこの作品の世界観に見事に合う絵柄だから余計に高解像度なのかもしれん。バイという赤髪の男も一巻中表紙風のキャラクター紹介にちゃらそうな雰囲気で出てくるんだが、いやでもこいつだけはまじでいい意味でイラストから得た印象をいい意味で裏切ってくれたからな〜!!!(大喜び)
まじでバイに関してはほんと、はいじ先生と黒助先生が読者を沼に陥れるために二人して仕込んだトラップだと思ってるからね!?
あとこれはでっかい声で言うけど黒助先生の描写力すごくないっすか⁉︎これまじではいじ先生、イラストを受け取った時大喜びされたやろうな⁉︎
作中に出てくる様々なキーワードが表紙だけでなく中表紙まで描かれておる……これは読了後に見てなお読者が振り返れる仕様。そしてげんに振り返った俺は黒助先生のキャライラストにも情緒をぶん殴られているので、本当に作品の解像度が高いイラストレーターと作品自体が映像で流れるような描写力を持つはいじ先生がタッグを組んで殴りかかってくる。二回目読む時に浴びるコンボ攻撃ごちそうさまです。
やめてください俺のSAN値はもうゼロです(のたうち回るデブ)
本編読了後に、まじまじと見てキャラ紹介……いやもう、もういろんな意味で情緒がやられるよ……だって先生アウトの手に持ってるのってうああああああもしかしてウィズがプレゼントする前のうわああああああああああ!!!!!!あと前世の子供達の写真と現世のうわあああああああそれってあえてですかうわあああああああずるいなんでそんなかっこいい仕込みを、これは読む前に素敵イラストにワクワクして、呼んだ後にいやああああああってのたうち回るやつじゃないですか言ってよお!!!!
俺何回も言うけどバイ、言ってよお!!!!!
俺最初お前のことまじでちょっとやなやつだと持っちゃったけどお前、お前俺は大好きだよお!!!!(唐突な推しの露呈)
キャラクターの名前にちょこっと書かれた説明文も、読者が変な先入観を持たないようにささやかかつキャラクターの印象を植え付けるこの匙加減……俺はこの本を読んだ後にネタバレ了承もらってここまでガッツリ描いてるのに!!!!!ほんとかっこいいな!?
しかも秋庭当日にサプライズで黒助先生が前世の冒頭部分をコミカライズされてな……それを浴びてしまったからもう知らされてなかったはいじ先生のウワーーー!!っぷりも前世読者のウギャア!!っぷりも凄まじかった。あれで一体何人の読者が狂わされただろう、黒助先生の仕事っぷり最後まで抜かりなくかっこいいのまじで尊敬しますわ。はいじ先生!?!?!?本当によかったね!?!?!?
この作品とイラストのマッチ具合もまじでエグいですよ諸君。
後本編に挿絵はないんですが、その分だけまじでのめり込んで読むことができるので、おすすめの読み方は情緒が狂ったタイミングで一回中表紙を見ることです。
そうすると漏れなくのたうちまわります(超いい笑顔)
俺はこれを何回も擦ってしまったので、まじで電子で買ってよかった。同人誌で買ってしまったら間違いなくボロボロにする自信しかなかった。
後俺はありがたいことにはいじ先生と直接電話をすることもあるんだが、この間ひっくり返ってしまったことがあるからみんなに聞いてほしい。
「はいじ先生あの前世の作品の中に出てくる前世、絵本、現世のストーリーまじで綿密すぎじゃないっすか!? どうやってプロット書いてるんすか!?!?」
「なんも考えてない」
まじでか!?!?!?
俺の記憶違いもあるかもしれんが、まじでこんな具合にあっけらかんと言ってのけられてまじでひっくり返っちゃったな〜!!!!!!!
無自覚でエグいこと(まじで褒めてる)をオートで!?!?なんですかその離れ業スキルさすがゲーマー!?!?
まじでこれには作中のアバブ女史に言われ続けてきたスキル、行間を読むを発動しても、読めば読むほど終わりのないダンジョンを彷徨う亡者になってしまったので、俺は考えることを早々にやめた。
そんな時、俺は一言でまとめることがある。
まあ、はいじ先生だしな。(天井を見上げながら)
まじでお人柄も非常に大好きな俺だが、商業作家なのに自らの計画を含めた取り組みを隠すことなく読者へ発信し続ける。そのオープンマインドな姿がまじで魅力な作家さんである。
後読者への福利厚生(という名の番外編)や、まだ未読の方でもわかりやすい作品紹介を自ら発信していくという。文字書き、イラスト描きとしても尊敬できる作家さん。そんな作家さんが描くクズ攻め×圧倒的包容力受けが俺は大好きなんだ(腹から声を出す女)
しかも作品のタイトルもユニークなものが多く、そのユニークさに引き寄せられると緻密な構成と描写力と着眼点によって、俺らは情緒というなの地雷原を駆け抜けていくわけである。
俺の出会いはソードクエストシリーズ、初代様には仲間がいない!
こちらが(何度でもいうけど)本当に美味しいクズ攻めでな。圧倒的ヘタレがアウトによってボコボコにされてスパダリへの道を歩み始める前世のウィズと違って、
まじで外面完璧クソガキ勇者様※ただしてめえは精子からやり直せ×初代様を近くで見守り隊!ただし善意で攻めを情緒の崖から突き落とす受け、犬(まじでこのネーミングセンスよ)
受けによる攻めの救済(物理含む)だけでなく、クソガキが大切なもののために少しずつ努力して、男として大きくなっていくお話が好きな人には間違いなく刺さる。ただし受けの可哀そうなシーンもあるので、可哀想で可愛い受けが見たい!作者が容赦なく攻めに試練を与えるの大好き侍です!という闇の腐女子よ。喜べ、ここにあるぞ。
そして、受けが可哀想だけど可愛いだけじゃなく健気で世話焼きで、攻めは漏れなく大型犬のように受けに気持ち一直線なのがいいなあ!でも、溺愛攻めもいいけど心に闇を抱えててほしいかも……だなんて、こんな性癖にあう本あるの??というそこの腐女子…
あるよ。
はいじ先生が新たに書籍を出版されました(人はこれをダイレクトマーケティングと呼ぶ)
はいじ先生の溺愛攻め、エッっっっっグイな(満面の笑み)
もちろん俺はこれに関しても読了ずみ。ただし出版されて間もないので、俺は今はお口ミッフィーにしておくぜ……
ただ一言言わせてくれ……
攻めのクソでか感情を伴った心の闇を作り出すのも、晴らすことができるのも受け、お前しかいないんだぜってな(満面の笑み)
はいじ先生のおかげで、俺の性癖は本日も青々と茂っておりまする。(辞世の句)