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#3 「14歳の栞」


10ヶ月ぶりに投稿します。
春の夜、ずっと観たかった映画を観てきました。


YouTubeの予告で初めて知った映画。

ドキュメンタリー系の映画って今まであんまり触れたことがなくて、どんな感じだろうな〜とぼんやり思っていたのですが、そこから結局観れていなくて、気づいたら2年くらい経ってしまい……


ですが!まさかの再上映が決定という情報が流れてきて、びっくり。
迷わずオンラインチケットを購入し、仕事終わり、小さな映画館で鑑賞してきました。


ある中学2年生の1クラス全員に密着する。という映画なので、あらすじなどは特にありません。

今回は感想だけをつらつら書くので、
この映画を観た方は共感してもらえる部分があれば嬉しいし、まだ観てない方はぜひ興味を持ってもらえたらなと思っています。



観終えて

中学2年生、14歳。

当時の自分をじんわり、じっくり思い出させてくれる。
すごくすごく簡潔にまとめると、そんな映画でした。


名前も顔も知らない子たちの世界を覗かせてもらっているのに、ずっと前から知っているような…。

いつでも明るいムードメーカーの子
本を読んでる大人しい子
部活にすごくストイックな子
学校をお休みしている子


映画が進んでいくにつれて気付かされた。
覗かせてもらった世界は、私が14歳の時にクラスで見た景色そのものでした。

それはタイムスリップとはまた少し違うけれど、映画のスクリーンに、私の記憶がベールのようにふわっと覆う感覚。

当時の光景や気持ちなんてとっくに忘れてしまっていたのかなと思っていたのですが、頭の中の小さい引き出しにしまっていただけだったようです。

この映画を観る前、14歳のとき何してたっけなと思い出してみたけれど

・数学が全くできなくてイライラしてたこと
・部活の顧問がウザすぎて、みんなで愚痴ったこと
・一部の男子がうるさくて苦手だったこと

みたいなマイナスな思い出しか出てこなくて、
中学時代ってこんなもんだったっけ?って少々モヤモヤしていたのです。


でも観終えて、

・部活の帰り道、セブンティーンアイスをみんなで食べたこと
・友達の家で勉強会したけど、結局お喋り会になっちゃったこと
・隣の席の男の子と授業中絵しりとりしたこと


当時の楽しかった記憶ってこんなにもあったんだと気付かされました。
それがもう戻ることは決してない日々だなと改めて噛み締めて、思わず涙が出てきました。

「早く大人になりたい。」

そう言っていた子が何人もいたけど、
私は、どうかゆっくり大人になってほしいなと思います。

大人になってからの毎日もすごく楽しいし、できることが増えた喜びもたくさんあるよ。
でもね、今のあなたたちが感じるワクワクやモヤモヤって今しか味わえないんだよ。

と、今14歳の皆に伝えたいな。
すごく大袈裟かもしれないし、当時14歳だった私に伝えてもあんまり響かないと思うけど(笑)


まーったくまとまりがない感想文になってしまいましたが、観てよかった。これだけははっきり言えます。

キラキラして眩しくて青い、でも葛藤や悩みも抱えているリアルな中学生の姿を見ることができるとても貴重な映画。

出演している子たちはもちろん、この映画に関わっている全ての人に感謝の気持ちがいっぱい。
みんな1人1人にハグしたくなりました。


おまけ

映画の主題歌、クリープハイプの『栞』
とっても大好きだしこの映画にふさわしいと思ったのですが、

私は個人的に、藤井風の『旅路』が
しっくりきました。

「果てしないと思えても いつか終わりが来ると
 知らなかった 昨日までより
 優しくなれる気がした」

中学生活、当時はあんなに長いと思っていたのに、気づいたらあっという間に卒業式の日がきて…。

もっとああすればよかったな、とかこの人ともっと話せばよかったなとか、そういう後悔とかも優しく肯定してくれる曲。

帰りの電車でこの曲を聴いて、また少し泣きそうになってました。

中学生、いいな。


天津飯






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