「山の香りがする方へ」
窓から見える真新しい新緑の色を見ていると
じぶんのこころまでも
その色に染められていくような気持ちになってくる
絵画にも見えるその景色から
1滴1滴スポイトで色を落としたような
クリスチャンワイナンツのパンツは
今日の気分にまさにピッタリだと思った
自然とこころの高ぶりが落ち着いてゆくカーキやブラウンは
はるか遠くの野山を連想させる
” 海ではなく山の気分 ”
連想ゲームのようにその直感に従って
いそいそと、わたしは旅支度を始める
長い休みの中で
消耗した部分を回復するためには
やはり人生において旅が必要不可欠だ
そして、旅の醍醐味といえば
やっぱり旅先でのおしゃれだろう
それをふと想像した時に
旅先でのお洋服選びに余念がなくなりそうなじぶんが
ひょっこりと顔を出した
写真に残ったその日の私自身の姿は
経年には逆らえず洋服とともに
どんどん色褪せていくとおもう
だけれど、記憶に閉じ込めたその瞬間の匂いや色は
生涯、その中で色褪せることはない
シャツ1枚でも
前を閉じたり、羽織ったりと工夫をすることで
旅の中でいく通りもの着こなしを楽しむことができる
その選ばれたシャツがとっておきの1枚であるならば
思い出も一層より濃く記憶に刻まれていくことは間違いないだろう
着こなしのバリエーションをたくさん頭の中に詰め込んだら
バッグのスペースを可能な限り確保した
そして旅のしおりのメモ書きに、一言書き加える
わたしが『やること』の最後のリストは
大切な思い出を詰め込んだバッグと一緒に去ることのようだ