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夏の夜の夢
街がいつもよりにぎわって
喧騒も心地よい
そう、今は 待ちに待った花火の季節
そんな夏の夜は
なんだか気持ちが浮き足立って
いつもの帰り道もちょっとそわそわしたりして。。。
1年ぶりに
おなかに響く大音量を背中で聞きながら
急ぎ足で待ち合わせ場所へ向かった
![](https://assets.st-note.com/img/1729656416-nfl7bDVx0ijrRFK6vYSG41hT.jpg?width=1200)
普段と変わらない中に
去年とは一味も二味も違った漂う何かがある
嬉しい変化や楽しい出来事
我慢のしっぱなしから
こころのギュッと硬くなっていた部分が
少しずつほどけて
静かに柔軟性を取り戻して
やっと自分の笑顔戻ってきた
そんな晴れやかな気持ちで”new”な自分と世界に対面する
![](https://assets.st-note.com/img/1729656756-dY0xhlf1MRnEAC6Zt9Ij8KWw.jpg?width=1200)
この日の為に取っておいて「アルル」 のブラウスは
自粛し、内面にこもっていた自分を脱ぎ捨てるための初おろしだった
初めて着るアルルは、思っていた以上に軽やかで華やかで
かたい殻を脱ぎ捨てて
薄皮1枚になった私の足取りは
普段の速度の何倍も速く前に進んだ
ふわふわと風に身をまかせたアルルの優しい部分が
汗でしっとりした肌に触れる
その度に
私をより前へ前へと加速させた
夢の中を滑走しているような浮遊感の中、ぼんやり思う
『夏はまだ始まったばかり』
花火の音が耳の奥で鳴り響いている間は
まだその夢は覚めそうになかった