映画の余韻
映画を観るとき
自然に湧きあがる感情に身をまかせ
気がつけば物語の深くまで入り込んでいる
主人公や周りのキャストに感情移入することで
肩に力は入っているし
悲鳴があがりそうになるのをぐっとこらえたり
とめどもない涙をながしたりもする
映画は日常の現実から
見事に非現実の世界へ連れ出してくれるエンターテイメント。
『ワクワク』が
非現実の世界へのチケットみたいなものだ
主人公に共感したり、時には非難したり
映画館に足を運んだ数だけ
シナリオと自分の感情がパッケージされてゆく
映画の醍醐味と言えばやっぱり
観終わった後の『余韻』ではないだろうか
物語が終わり
エンドロールが流れ始め
その間は好きなだけ余韻に浸ることができる
映像が途切れ
客席が暗くなった瞬間
一気に現実に引き戻されてしまうけれど
それらもふくめて映画を観るとは
そういうことなのかもしれない
わたしの中で
「ギャルソンチノ巻きスカート」は映画に重なる
サイドのスリットは
1歩すすんだ数秒あとの余韻だ
歩く度
スリットがワンテンポ遅れてわたしについてくる
スムーズな動きの中にある異質さ
それは生地の単独行動のようでもある
だけれどそれはとても好ましくて
規則正しく美しい
スカートのスリットの意味を
今になって知るような新鮮な気持ちになる
前から見た時もいいんだけど
横からも素敵なの
この発見でまた
「ギャルソンチノ巻きスカート」の魅力を
1つ知ることができたのかもしれない
別注「ギャルソンチノ巻きスカート」(soutiencollar×Ataraxia)