変化するもの、変化しないもの
かつて
もう会うことは叶わないのではと思ったバッグがあった
是非とも手にしたいとこちらがいくら願っても
それを叶えるのは容易なことではなく
出会いのタイミングがすべての要素
ebagosのバッグとの出会いは
いつだってそんな風に訪れるのだ
カーフ・ショルダーバッグ(ラウンドショルダー)を初めてみた時
そのつくりの美しさに、芸術性と希少性が手に取るように伝わってきた
上質なカーフレザーは
堂々とした高貴な光を放ち、一見近寄りがたく感じるのだけれど
前に据えられた籐からは
職人の手仕事による温度が感じられ
その雰囲気に手招きされたわたしは、思わず手に取ってしまっている
そんな不思議な魅力を兼ね備えたバッグだった
そのバッグを両手で包み込むと
職人からバッグに注がれた技術には、
限りがあることを痛感せざるを得なかった
両手に伝わってくる
〝 鎮座 〟という言葉がピッタリの重厚感のある重み
ショルダーを肩にそっとかけてみる
やっぱり安定感がある
足を一歩踏み出してみる
自分の重心と、バッグの重心が振り子のようにリズムよく前後した
一から人に説明することは難しいかもしれないけれど
一目見て、それはナニモノかが伝わるものは多くはない
ただ言えることは
そういう存在に触れられる機会がある事は
しあわせの意味を今一度考えてみたり
誰かに話したくなったり
単純にうれしかったり
こころに変化が生まれるきっかけのひとつになったりするのではないだろうか
あの頃と今のじぶん
再び出会うことができて初めて気づいたじぶんのこころの変化
美しいものは、時が経っても美しいままだ
じぶんのこころも、そうであってほしい
あの日、出会った時の感動が
時が経っても色褪せない記憶のように・・・
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