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自分を受け入れる旅:男の子✖️Mの子にとって恋愛はなぜ難しいか?(往復書簡)その9
自分自身の中にいる男の子へ
ごきげんよう。
男の子。
君のお手紙を読みました。
「需要のない自分を捨てる」
「ニーズに合った自分に作り変える」
僕にとっては、僕自身のアイデンティティにかかわる重要な指摘だ思うよ。
恋愛のフェーズで、僕が前に出ると選ばれない。
だから、自分を捨てることを君は提言しているんだね。
これはあえて書くけど、君が前に出ることで、恋愛のフェーズをクリアできないかな?
僕が僕を捨てるよりも、恋愛市場での戦いは君に任せることで乗り切るっていう提案。
でもそれは、前に僕が書いた性愛の問題で行き詰る。
そんな気がやっぱりするよ。
何だか平行線をたどってるね。
このままだと君は君の立場から、僕は僕の立場から意見をぶつけ合って、いつまでもぐるぐる回ってしまいそうだよ。
それは望ましくないと思うんだ。
この往復書簡は、君と僕との対話を通じて、自分を受容することを目指したものだったよね。
ここで今一度、僕らがこの往復書簡をやってる目的を明確しよう。
男の子でありながらMの子であることを受け入れて前に進むこと。
恋愛と性愛の困難性について明らかにすること。
困難なことを受け入れつつ、自分らしく恋愛と性愛をするための方法を模索すること。
僕が思う目的はこんなところかな。
これ以外に目的があるなら君も書いてほしい。
話を元に戻すね。
僕らが迷い込んでる迷路は、恋愛市場のニーズに合ってないこと、そのことで自分を捨てなきゃいけないこと、そして自分を捨てることは、自己受容と逆行することなんだと思う。
この迷路から抜け出すために、僕らはどうしないといけないと君は考える?
僕の意見を述べるよ。
恋愛市場では、僕らは間違いなく勝てない。
ならその外側に出るしかないと思うんだ。
そのために、僕らは自分を受け入れないといけない。
受け入れることで、恋愛市場で戦えない僕らの戦いができると思うんだ。
でもこれだとまだ、抽象的過ぎるね。
この先は君と一緒に考えたいから、今日はここまでにするよ。