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自分を受け入れる旅:M男子の恋愛と性愛の探求(往復書簡)その5


自分自身の中にいる男の子へ

最近は僕自身の揺らぎを感じています。
君とこうやって手紙のやり取りをしているからでしょうか。

まず、僕の問いに答えてくれてありがとう。
君が僕にどういう感情を持っているのか、わかった気がするよ。

僕は男の子の身体に僕が宿ってしまったことを愛憎半ば入り混じった感情がある。
これはもう君からある意味指摘されている感情だから、ここでは深く言及することはやめておくよ。

君は僕の存在に対して、困惑していると書いていた。
その困惑ってどんなものなんだろう?

君からちゃんと答えは聞きたいけど、君が何を困惑しているのか僕なりの答えを書くよ。

君は男の子として社会が求める男の子像と対峙していると書いていたね。
それは、君が本当に望んでいることではないということだよね。
君は社会の視線を外して、男の子としての自分を考えてないと思うんだ。

だから、僕が羨ましいんだ。
僕は、君が思う社会の視線からすると逸脱してる。
そのことが君にとってはどうして、自分が社会に合わせようとしているのに、君はなぜ合わせてくれないんだという不満に繋がっている。
僕にはそう見えるよ。

ここまでは、君の手紙に対する感想。
ここからは、君が手紙で問いかけていたことを答えようと思う。

感じる身体の存在がなかったら僕は存在しなかったと思う。感じる身体がなければ、僕は目覚めなかったと思うからね。

でも、感じる身体だけでは、僕が誕生できたかというと疑問かな。
なぜなら感じる身体があったとしても、それが性的な快感に結びついていることを認識できなかったら、きっと僕は生まれなかったと思う。

だから感じる身体とそれを性的な快楽に結びつける認識。
この二つが僕の成立条件だと思ってる。

今日はここまでにしよう。
君からの返信を楽しみにしてるよ。

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