「自信がない」の見落とし
主張:「自信がない」とは、一見自己認知の問題でありながら、実際は他者認知の問題でもある。
多くの「自信がない」ことを扱ったネット記事は、それを否定的な自己認知の問題としかとらえていない。それゆえ提示される解決策も、自己認知を否定から肯定へ変えるアプローチがほとんどである。(ex.リフレーミング、自分を褒める)
しかし実際のところ、否定的な自己認知というのは、純粋に自分が自分を否定するのではなく、自分の中に内面化した他者が自分を否定するのである。
たとえば次の言明は自己不信(自信がない)と他者不信(他者を信じられない)のどちらであると言えるだろうか。
「こんな自分では、周りの人に〈見捨てられる/怒られる/嫌われる/否定される〉だろう」
上の言明は自己不信と他者不信の”どちらでもある”と捉えることができる。
したがって、「自信がない」とは、自己認知の問題であると同時に他者認知の問題でもあるといえる。