サッカーワールドカップ、日本対ドイツ戦の考察その6
サッカーワールドカップ、日本対ドイツ戦の考察その6。森保監督の采配について。以下、私の想像・妄想である点ご留意ください。また敬称略している場合がございます。
森保監督に対して、戦術がないという批判をよく目にしていた。ピッチに送り出された選手も決めごとがないのでやりずらい、またいろいろな戦術を試合で試さなくてよいのか、みたいな批評を目にすることが多かった。しかし、ドイツ戦の後半を見ていて思ったのは、やっぱり戦術というよりも「奇策?」を隠していたんだなと。
そもそもドイツやスペインに対して、戦術を公表する必要ってあるのだろうか?確かに親善試合等で試すべきかもしれませんが、それじゃあ研究されるやん。私は常々疑問に感じていた。ワールドカップみたいに一発勝負であれば、そういう駆け引きは必要やと思います。
ドイツ代表のハンジ・フリック監督、スペイン代表のルイス・エンリケ監督は戦術の最先端をいっている指導者。指揮を執ったクラブでUEFAチャンピオンズリーグ制覇の経験もある。
日本代表が戦術的なところを進歩させたとして、戦術で一日の長がある、ましてや選手の実力も上のドイツ・スペインに対して真っ向勝負挑んでどうするの?だからこそのけたぐりやったんやないかと。
そう考えるとスペインに対してどう対抗するのか?殴り合いしても、守りに守ろうとしても難しい試合になることは間違いない。結局、やることをやり切って後は神に祈るしかないといったところかもしれません。あるいはスペイン戦に向けて、違う秘策があるのだろうか?
ドイツ戦の後半のシステムは、かなりぶっつけ本番みたいなところがあったようですけど、主に次の2つの理由から、森保監督はできると踏んでいたのではないか。
① 日本代表で使っていないだけで、選手がクラブで実際にプレイしているポジションに配置した。三苫はブライトンやその前のクラブでもウイングバックやってたし、伊東純也もそう。鎌田はそもそもボランチの方がいいっていってるくらい。
② また結果的に選手は自分のポテンシャルを出しやすいポジションになったのでは?南野は周囲が浅野や堂安、三苫であれば生きるタイプ。三苫は複数人のディフェンスを寄せられるので、スペースができ、そのスペースを南野が生かす。まさに同点弾は、三苫が作った前のスペースに南野が飛び出し、三苫が絶妙のパス。南野のシュートに対して、浅野は反応していたし、堂安はノイアーはじく前提で詰めてて、そのままゴール。
リードした後のディフェンスでも、5-4-1できっちり守り切った。三苫も伊東純也も攻撃的な選手というイメージがありますが、ディフェンスもきっちりできる面々。それより驚いたのが南野と堂安も必死にディフェンスやっていたこと。ゴール前にブロック敷いて、ドイツ代表はボール回しが窮屈そうでした。
危ない場面もいっぱいあったやん、と突っ込まれそうですが、実力差や、前がかりになっていた時は仕方ないと。また、そこそこシュートを打たれた方がGKも反応しやすい。
これまでいろいろ書いてきましたが、これで日本対ドイツ戦の考察を終わります。