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親なきあとに備えて〜定期的にお金を渡せる生命保険信託とは?

こんにちは。
FP2級・相続終活専門士の母365_です。

私の子は知的障害、発達特性あり(診断待ち)、体も生まれつき難病で医療的ケアが必要です。

親なきあとがいろんな面で心配です。
なかでもお金を管理できるようになるのか、どれほどの知的能力になるのか。。。

このブログでは、障害児者の親なきあとのために、どんな対策があるのかご紹介しています。


さて、さっそく今回の本題に入ります。
金銭管理の難しい子へどうやってお金を残すか?


大きなお金をお子さん名義で貯金するのは次のような心配があります。

「すぐに使い切ってしまうのでは」
「詐欺に遭いやすくなる」
「成年後見人がつくことになった場合、後見人に支払う報酬が高くなる」

※関連情報ですが
お子さん名義の口座で貯金していませんか?
お子さん名義で1000万円くらいある場合は、親族が後見人に立候補した場合通りづらくなると言われています。(親族が不正にお金を使ってしまう事例があり、それを防ぐため専門家が選ばれやすくなるという情報があります)
障害児のお子さん名義の口座には多額のお金がない方が安全と言われています。

本題に戻りまして、
じゃあどうすればいいのでしょうか?
推奨されるのは、
「定期的にお金が入ってくる仕組みづくり」です。

定期的にお金が入ってくる3つの方法

次の3つの方法があります。
①障害者扶養共済制度
②生命保険信託
③生命保険金の終身年金受け取り

今回は、②の「生命保険信託」をご紹介します。

※①については、こちらの記事で書いていますので、ぜひご覧ください。生活保護を受ける際に素晴らしいメリットがあります。私個人はぜひ活用したいと思っています。


生命保険信託とは

「生命保険」はイメージがあると思いますが、「信託」ってなんでしょう?

信託とは、簡単に言うと、
「親の代わりに信託会社に託してお子さんにお金を渡していってあげる」ということです。

=信託は「財産の管理機能」です。

(正確には、委託者が自己の財産を信頼しうる他人に譲渡し、自己の指定した者の利益のために管理または処分させることです)

そして生命保険は・・・
生命保険には、「財産の創出機能」があります。
(今、財産がなかったとしても将来に大きな財産を残せるということです)

つまり、生命保険信託とは、
「財産の創出機能+財産の管理機能」になります。

親は生命保険会社と契約し、加えて信託会社とも契約します。
そして親が亡くなったら、生命保険金が信託会社に入ります。

以下、詳細を記載していきますが
委託者にかぎって内容の変更は、
無料自由にでき、いつでも解約できます!

お金のもらい方の設定

生命保険信託ではもらい方は2種類あります。
・定例交付 毎月⚪︎⚪︎円払う
・随時交付 突発的な支出に対して出せる
 (突発的な支出があったことを信託会社に伝える人を設定できます)

お金をもらう人の設定

お金をもらう人の設定は複数人できます。
第一受益者・第二受益者を設定しておくことができます。
例えば想定より早く障害のお子さんがなくなってしまったとしたら、残されたほかのお子さんを第二受益者として設定しておけば残りをそのお子さんにいくようにすることができます。

さらにお金が余った場合は
「残余財産権利者」を設定できます。
これは残った場合にもらう人のことです。

さらに、その残余財産権利者も亡くなっていたら
お世話になった施設などへ寄付するようにすることもできます。

信託会社へ連絡をする人の設定

少し話が戻りますが、
もらい方の設定には2通りあると書きました。
突発的な支出があったときは、どのように信託会社に知らせるのでしょうか。

これは「指図権者」を設定しておくことができます。
親が亡くなったことの連絡や、突発的な支出があったときにそれを信託会社へ連絡するなどサポートできる人です。(後見人でなくてOKです!)
指図権者も第一、第二まで指定可能です。

受け取り開始年齢の設定も可能

お子さんが○歳になってから受け取りたい、というように受け取り開始年齢の設定ができます。

死後事務サポートのオプションがある

話が少し変わりますが、
死後事務サポートのオプションもあります。
これはプルデンシャル信託さんの商品ですが終活サポート、「マイ・エンディング・ケア」があります。
・親族等関係者への連絡
・未払い費用の支払い
・お通夜、告別式、火葬、納骨、埋葬に関する事務
・遺品整理
オプションですので、死後事務をお願いできる人がいない場合に検討されたら良いのではと思います。
料金は、生命保険金の中からそこに充てる形でつけることができます。

サービス事例

プルデンシャル信託株式会社のサービス
プルデンシャル生命の子会社であるプルデンシャル信託が運営しています。
プルデンシャル生命か、ジブラルタ生命の生命保険について利用可能です。変額保険で契約可能とのこと。

かかる費用は、
・契約時 5500円
・保険金支払い時 
 分割交付は保険金総額の2.2%、
 一括交付は110,000円
・財産交付開始後
 分割交付の場合年間22,000円
 一括交付は費用はかかりません。
(ブログ作成時の費用で記載しておりますので、ご検討時は改めてご確認ください)

プルデンシャル信託株式会社HP


その他、次の会社でも生命保険信託が可能です。

・ソニー生命(三井住友信託銀行が運営)
※対象エリアが限定されており、東京、埼玉、千葉、神奈川に在住の方のみ契約可能です。(なんで…)

・第一生命(みずほ信託銀行が運営)
専門のファイナンシャルプランナーを通してのみ契約可能となっており、まずは問い合わせしてパンフレットをもらうことになります。
変額保険ではない普通の生命保険なので、インフレが個人的にはだいぶ心配かな…


最後に

委託者が自由に何度でも契約内容を変更することが可能な点、相当柔軟で使いやすい制度のように思います。

また費用としましても、成年後見制度より費用が安く済む可能性があります。

(成年後見制度は、障害児が亡くなるまで一生続けなければならなず、後見人との相性が悪くてもチェンジできず、どれほど障害者に対して理解があるのかどうか、我が子のこだわりや楽しみを理解してくれるのかどうか不安ですよね。
大変慎重に検討を重ねて対策をとっておかないと気軽に使える制度ではありません。
成年後見人制度についても記事を書いております。ぜひこちらもご覧ください。)

以上、今回は生命保険信託について書きました。
我が家は子供の知的がどうなるか、もう少しだけ様子を見て決めたいと思います。
参考になった方はいいね!押していただけると嬉しいです。

お読みいただきありがとうございました!

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