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アイスコーヒーの氷が溶けるとき

人と人との繋がりは、好きな人も嫌いな人も何かしら訳があって出会うのでしょう。
一生の間に出会う人は限られているけれど、本音を語り合える人は多くはいない。

9月になったとはいえ外はまだ暑い。
今日もアイスコーヒーにしようとカフェに行く。
そんなにたくさん氷は入れなくてもいいのに、といつも思ってしまうのは私だけだろうか。

カフェでの友人の愚痴が止まらない。
お互い、ただ繰り返す日々に愚痴だって言いたくもなるというもの。
すでにアイスコーヒーの氷は溶けかかっているのだけれど。
愚痴は愚痴でも、自分や人を思う気持ちがある愚痴はきっと優しさの裏側なのだろう。
友人の愚痴に私はうなずく。

愚痴には種類があると思う。
どす黒い愚痴を一方的に投げつけてくる人だっている。
本人はきっとそれでスッキリするのだろうけれど、投げつけられる側の心は重い。
アイスコーヒーの氷は、すでに溶けて無くなってしまっていると言うのに。
心の中であれこれ思いながらも、話にうなずいている私がいる。
けっして共感しているわけではないのだけれど。
noteならばそこで読むのを止めることができるのだが。
今では、そんな人とのお付き合いはなるべく避けるようにしている。
それで良いと思う。

気がつけば、すでにアイスコーヒーの氷はグラスの底で少し色のついた水となっていた。
楽しい時間はあっという間に過ぎ去って行く。
カフェ利用時間の2時間がとっくに過ぎているではないか。

帰りはお互い反対方向だったから、先に電車に乗った私にホームで手を振る友人。
私はなんだかそんな彼女に元気をもらったような気がした。
私も頑張ろう。
友人に手をふり返す気持ちは、遠い昔の少女のままだ。

とは言っても、何をどう頑張ったらいいのやら。
電車の中の人達をぼっ〜と見渡しながら思う。
そもそも生きていること自体、愚痴を言いながらも頑張らなければならないのだろう。
この次はホットコーヒーにしよう。とぼんやり思う今日。

キャラメルラテ

お茶にしましょう
今日も暑い1日でした
暑い暑い もうたくさん
と愚痴を言いながらも
季節はだんだん秋になって行くのでしょう

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