CHA-TOMO

空を見上げ、流れる雲を見ながら、お茶をしていました。 道端に咲く小さな花がきれいだと感…

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空を見上げ、流れる雲を見ながら、お茶をしていました。 道端に咲く小さな花がきれいだと感じ、一緒にお茶が飲みたくなって、 思うまま、気ままにお茶の時間。 おやつも用意しました。 お茶にしましょう。

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商店街の裏通りから初めまして プロローグ

高校を卒業し、田舎から大都会に出て来た田舎娘の私は、新宿のそびえ立つビル群を見上げ驚き、渋谷のファショナブルな人々の多さに驚き、池袋サンシャイン60から見た東京の、どこまでも続く街の大きさに驚いた。 当時ひとり暮らしを初めた場所は、とても住みやすく、下町商店街は洋品店の隣が八百屋さんで、その隣は定食屋さん、その隣は靴屋さん、そしてお惣菜屋さんが数件、と言ったような様々なお店が並んでいた。 コンビニなどは、まだ無かった時代だったから、小さな冷蔵庫と炊飯器、ガスコンロで自炊を

    • 小悪魔はひそかに微笑む

      前回のあらすじ 我が家には宇宙人がいる。 声をかけてみるものの交信不能。 なんたって言葉が通じないのだからしょうがない。 いったいこの宇宙人は何を考え何を思っているのだろう。 私には理解不能としか言いようがない。https://note.com/lively_avocet252/n/n33be5dd71578?sub_rt=share_pw 機械式駐車場という秘密基地にあった新車という宇宙船を私が知ったのは、納車されてから1週間以上過ぎた時だった。 驚きはもちろんだが、決

      • アイスコーヒーの氷が溶けるとき

        人と人との繋がりは、好きな人も嫌いな人も何かしら訳があって出会うのでしょう。 一生の間に出会う人は限られているけれど、本音を語り合える人は多くはいない。 9月になったとはいえ外はまだ暑い。 今日もアイスコーヒーにしようとカフェに行く。 そんなにたくさん氷は入れなくてもいいのに、といつも思ってしまうのは私だけだろうか。 カフェでの友人の愚痴が止まらない。 お互い、ただ繰り返す日々に愚痴だって言いたくもなるというもの。 すでにアイスコーヒーの氷は溶けかかっているのだけれど。

        • そこでしか味わえない物を食べてみる その2 ひとくちだけの別世界

          ハッピバースデー♪ そこはネパールのカトマンズ。 路地裏にある民宿のような小さな宿でのこと。 その日は、旅の仲間の精神科のドクターの誕生日だった。 テーブルの上にはショートケーキサイズの飾りも、ロウソクもないごくごくシンプルなケーキが1個置かれていた。 さてこの話、書こうかどうか、書いてよいものかどうか私は迷っている。 日本ならば完全にアウトな危ない話なのだ。 かれこれ何十年も前の話だからもう時効であろう。 私の記憶を体験をやはり残しておきたくて、この話を続けようと思う。

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          夏の1コマ 背中のファスナー探して

          毛皮暑いです〜 にゃらば 脱いじゃう? 水風呂 気持ちいいよ 毛皮は洗濯して干しておくからね 女の子ですけれどなにか 猫だって暑い今年の夏です #夏の1コマ

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          父がいる原風景の中で

          そこは山の中をローカル線がのどかに走る、小さな駅の小さな田舎の町。 駅前には古びたお土産屋さんが1軒と、色あせた食品サンプルが飾られたお蕎麦屋さんが1軒だけ。 そこから駅前通りをまっすぐに進むと、昔からのお饅頭屋さんがある。 大きくて茶色いお饅頭が美味しかったのは私の子供の頃の記憶。 その角を曲がると赤い昔の郵便ポストと、たばこ・切手の四角いトタン板の看板が見えて来る。 おばあちゃんは笑顔が可愛いたばこ屋さんの看板娘。 タバコがきれいに並んだガラスケースの後ろで、おばあちゃ

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          旅の楽しみ そこでしか味わえない物を食べてみる

          さまざまな国のそこでしか味わえない物を食べてみるのは、旅の楽しみのひとつでもあり、そのひとつひとつに思い出があります。 ー私のインドの旅ー 外にテーブルとイスが置かれた、砂漠に近い小さな町のオープンレストランへ行った時のこと。 そこはテーブルの下で犬が寝転んでおこぼれの食べ物を待ち、数羽のニワトリがコッココッコと私達の周りを歩きまわっている、いかにもローカルなレストランでした。 連日カレー続きで少し飽き飽きしていた私達は、チキンピラフにビールと数種類のおつまみを注文すること

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          アマルナート巡礼の旅 自分の記憶を残しておきたくて

          ヒマラヤの山中に、ヒンズー教の神聖な場所のひとつであるアマルナートという洞窟がある。 標高 3,888 メートルにあるこの洞窟は、ヒンドゥー教徒ならば一生に一度は巡礼をしたいと願う聖地でもある。 祈りの姿は美しいと思う。 人間は大自然の中であまりにもちっぽけで、かつ俗でもある。 私はそんな祈りの姿に心打たれ、なぜか涙が溢れてしまうのだった。 今から何十年も前のこと、私はヒマラヤに向かっていた。 若かったからこそ出来たのだと思う。 メンバーは男性リーダーをはじめ女性5人。

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          あなたにおすすめ 誰にでもおすすめ

          様々なテクノロジーの中で生きている私たちは、時に大量の情報に飲み込まれ溺れそうになってしまう。 このあまりにも深くて広い未知の中で、私はいったいどこに身を置いたら良いのやら。 もしかしたら今や気が付かないうちに、皆が同じ方向に操られていやしないだろうか? わからないことは、AIに聞くと何でも答えてくれる時代。 自分の頭で考えることをしなくなってしまった人間は、AIの答えがあたかも自分の思いや考えなのだと勘違いをする。 そして誰もが同じ方向を向き、皆と同じであることに安心をし

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          最後の1杯 バーの右端のカウンターで 

          その薄暗いバーのカウンターは10席くらいだろうか。 レトロ感の漂う店の壁一面には様々な洋酒がきれいに並び、ライトで照らされていた。 そのカウンターの一番右端に、少し背が丸まり小さくなった老人がひとり、バーテンダーと昔を懐かしみ静かにお酒を飲んでいた。 きれいにカットされた丸い氷が入ったグラスの中はきっと、年代物のウイスキーなのだろう。 歳を取ったら、良いお酒を少しだけ味わいながら飲みなさい。 そんな大人のお酒の飲み方をしなさい。 と私の父が言っていたのを思い出した。 若

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          コミュニケーションのかたちその3 ネコの場合

          ニャ~ゴ ニャ~ゴ  早朝のネコネコアラームは止まらない。 お腹が減ったよ。減った!減った!  もうペコペコ。 起きて!起きて! 新しいキャットフードはカツオ味。 スーパーで安かったんだって。 安売りカツオ味なんて不味いんだから。 違う違うこれじゃにゃいんだよ。 クサッ プン フイッ。 マグロ味贅沢ミックスじゃなくちゃイヤイヤ。 う~んち う~んち 今日も健康スッキリ。 ぶつはすぐ片付けてね。 私きれい好きだから。 そろそろトイレも汚れてきたから掃除もお願い。 いつもの猫

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          コミュニケーションのかたちその2 男と女の場合

          日本全国、空き家が増えている。 そんな私の実家も認知症の父が施設に入り、今や空き家となっている。 庭の木は50年という月日が経ち鬱蒼とし、家の周りの雑草も生え放題の状態。 いったいどこから何をどうやったら良いのやら。 先日、地方法務局から境界線立会のお願いという文書が届いた。 どうやら正確な面積の地図を作成するらしい。 昔は土地の境界線もあやふやで大雑把だったのだろう。 曾祖父さんが木を植えて境界線を主張した時代だったのだと思う。 それにしても50年以上も前のこと。 今回

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          コミュニケーションのかたち その1

          なぜ?どうして?とよく聞いていた子供時代。 親や先生はなんでも知っているのだと思っていた。 今や世の中はgoogleやchatGPTに聞くと、どんなことでも簡単に答えてくれる時代。 最近はわからない事を、人に聞くということがなくなっているような気がする。 自分の気持ちを手紙に書いて伝えたていた頃。 お気に入りの便箋と封筒の中から、相手に似合うようなものを選ぶのが楽しかった気がする。 何度か書き直した長文は、それなりに気持ちが伝わったのだと思う。 返信の猫のイラストの便箋に

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          気がつけばカボチャの馬車

          時計が真夜中の12時をさす現実。 メリーゴーランドのようなキラキラの馬車は、気がつけばカボチャの馬車。 あの立て髪の美しい白馬は、いったいどこへ行ってしまったのだろう。 時の流れは早い。あまりにも早すぎる。 私はまだ踊っていたかったのに。 ガラスの靴を履いて朝まで踊り明かしたかったのに。 私はガラスの靴をいったいどこに脱ぎ捨ててしまったのだろう。 今や私の靴は疲れ果てボロボロで、服はすでに汚れあちこちシミだらけ。 どんなにアイロンをかけてもヨレヨレで、シワは目立つばかり。

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          幸せは猫が知っている とりあえずやってみたらこうなった

          そんなことは無理ムリ! 自分が知らないことは不安や心配ばかり。 私にはできないからと、わからないからと。 でもやってみたら案外簡単にできたなんてことはよくあること。 猫、箱を見つけた。 とりあえずは入ってみる。 ムリクリ入ってみる。 やっぱり少し小さくない? 箱の中でお昼寝 無理だと思うよ・・・ そしてこうなる。 とりあえずやってみたら、こうなった。 何事もやってみるもんだ。 幸せは猫が知っている。

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          愛情スパイス 美味しいご飯が食べたくて

          いつもと同じレシピで同じ材料なのに、なにか味が違うことがある。 いつも私がよく行くカレーやさん。 でも今日はなんだか味が違うような気がする。 なにかが足りない。 なにかのスパイスが足りない。 シェフの顔を見ると、いつもはニコニコしているのに今日はどことなく機嫌が悪そう。 黙々とキッチンに向かっている。 なにか面白くないことでもあったのだろうか? それともなにか心配事でもあるのだろうか? 今日のカレーは、なんだかそんな味がした。 仲間と一緒に外で食べるご飯は美味しい。 公園

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