私が猫になった日
多くのことを我慢して生きてきたと思う。
我慢強いと言えば聞こえも良いのだが、
我慢をして、人生の楽しみを捨ててはいけないのだと思う。
それはささやかな楽しみかも知れないけれど、
時にお金で買える幸せだってある。
夫が団体ツアーで海外旅行に行った。
私と猫は8日間のお留守番。
思う存分、好き勝手の日々にニンマリニャンマリ。
私は猫になる。
まずは買い出しに行く。
値段など気にせず、自分が今食べたい物をジャンジャン買う。
いつも横目で見ながら、我慢していた物はたくさんある。
それは夫が嫌いな物であったり、高くて諦めていた物などなど。
酒のつまみあれやこれや、高級フルーツに、おやつのスイーツも買う。
明日の朝は高級パンにしよう。
この際体重など、どうでもいいのだ。
気にしない、気にしない。
毎晩ひとり乾杯の酒盛りは、ちっとも寂しくなんかない。
酒が飲める~♪ 酒が飲める~♪ 酒が飲めるぞ~♪ つい鼻歌がもれる。
ずっと気になっていたデザインの缶ビールに、ちょっとだけお高いワインも買った。
旨い!旨い!
何だこの幸せは!
高級な物は、やはり美味しいのだ。
普段食べられないからこその幸せを味わう。
自分が観たかった映画やドラマは毎日自由に見放題。
朝からNetflixのドラマの続きを観る。
もちろんお茶とお菓子は大切なお友達だ。
いつも音量を抑えて、あるいはイヤホンで聴いている音楽。
自分の好きな曲を好きな時間に音量を気にせず流す。(もちろん隣近所に迷惑にならない程度に)
そして眠くなったら猫と一緒にお昼寝タイム。
猫と同じレベルの日々はあっという間に過ぎ去って行く。
ついに最終日がやって来た。
ゴミはちゃんと捨てた。
ワインの瓶やビールの缶も捨てた。
食べ残しなし よし!
そして夫が帰って来た。
チ~ン 本日猫終了。
手荷物だけで帰って来た夫。
スーツケースが出てこなかったそうだ。
お茶にしましょう
このドーナッツ
ずっと食べたいなって思っていたのです
お金で買う し あ わ せ ❤️
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