優越感という魔物
心の中には優越感という魔物が住んでいる。
それは他人の心に、まったくお構いなく食いついて来る。
そして満足そうな笑みを浮かべ、弱い獲物を求め更に増殖して行く。
魔物は勝利したとでも思っているのだろうか。
優越感の裏側は劣等感だ。
先日髪を切りに行った。
私はロングヘアー。
前髪は自分で切れるのだが、さすがに後ろ全体は無理なので美容院に行く。
カットだけの今流行りのサロンと言えば聞こえがいいが、2000円でお釣りがくる美容院。
久しぶりに綺麗に揃えてもらった後ろ髪を見て、私は充分満足して帰って来た。
友達が言う「先日美容院に行ったら5万円だったのよ~」
え~~~そんな所があるのか!
私なんか・・・言えない。
そこは大人の対応「どおりで髪が綺麗だと思ったよ」と言っておく。
彼女はニコニコご満悦だ。
いいのだ。いいのだ。人それぞれだからいいのだ。
もし私がその美容院に行ったら、いや待て、行く前に服や靴を買わなくてはいけない。
そして行ったら、なんだか居心地が悪くて気を使い、きっと疲れてしまうことだろう。
いいのだ。いいのだ。私は私でいいのだ。
宇宙人の夫がまた謎の旅に出かけた。
羽田~ソウルすぐ往復 羽田~シドニー往復 また羽田~ソウルすぐ往復。
前回は、羽田~デリーすぐ往復 羽田~シカゴ往復 また羽田~デリーすぐ往復。
どうやら仲間うちではマイル修行の修行僧と呼ばれているらしい。
目的はビジネスや観光旅行ではなく、ただひたすら飛行機に乗るだけ。
私には意味がわからない。
もちろんお土産はない。期待もしていない。
この修行僧と称する人達はどうやらこのnoteの世界にもいるようだ。
そしてLINEで送られて来る写真が、各空港でのラウンジでの無料ビールと食事の写真。
機内のファーストクラス、ビジネスクラスの様子や、高級であろうワインや日本酒とその食事の写真の数々。
飛行機の中で食べる豪華な食事の意味は?
ならば高級レストランで食べた方がよっぽど良くないか?
エコノミークラスの私には想像もつかない。
いいのだ。いいのだ。人それぞれだからいいのだ。
私はこの間、食事を作らなくても良いだけでも嬉しい。
普段は買えない高級お惣菜とつまみを買って、Netflixを観ながらビールで乾杯。
私はこれで充分幸せなのだ。
ファーストクラスのキャビアひと缶なんかより、よっぽど美味しいと思うのだが、食べたことがないのでなんとも言えない。
いいのだ。いいのだ。私は私でいいのだ。
ところが、ある日送られて来たLINEが、「空港は大混雑です」
「自分は優先レーンが使えたので、スムーズに出国できました」
「ラウンジでのんびりビールと食事をしています」
空港の長い列の様子とラウンジでのビールと食事の写真が送られてきた。
さすがの私もここでプツッ!とキレた。
「それは優越感ですか」
返って来た答えが、「わからないと思いますが、努力を積み重ねた証です」と。
すかさず「私は混雑でずっと待っている人達の大変さを思いました」と返信。
その後の返信はない。
どうやら怒りをかってしまったようだ。
だいたいいつも私の余計なひと言で怒りをかってしまう。
大人の対応で「それは良かったですね。ビールと食事を楽しんでください」とでも言えば良かったのか。
優越感という魔物はきっとそれで満足するのだろう。
今日は松茸ご飯を作った。
これぞ松茸の優越感。松茸 松茸!
しかし夫からは美味しかったのひと言もない。
カナダ産松茸にかさ増しエリンギ。
バレているか?
お茶にしましょう
人は人 私は私
noteを読んで、映画を観て
ドラマの続きが気になってやめられない
おやつ食べたい人〜
何味にする?
私はキャラメルポップコーン