【富士山お中道の生物図鑑】 ハクサンシャクナゲ
見られる場所・・・林縁〜森林(カラマツ林やダケカンバ林)
お中道での花の時期・・・7月
ハクサンシャクナゲ
ハクサンシャクナゲは、亜高山帯の林内に多い常緑低木です。
富士山では林縁や明るい林の下で多く見られます。
花の時期(7月)にお中道を歩くと、両脇にハクサンシャクナゲの花が咲き乱れ、美しいフラワーロードになります(満開時は本当に一見の価値ありです)!
ハクサンシャクナゲのしなやかな枝は、高さ1〜3 m ほどになります。
葉は枝の先に集まってつき、翌年はその先端から伸びた枝の先に、翌々年はさらにその先に、と段状に葉の集まりができます。
しかし、葉の寿命は1年半〜2年半のため、段は1〜3段程度です。
雪崩などで森林が破壊され、強い光のもとに晒されるようになったハクサンシャクナゲは僅か1年で葉を落としてしまいます(あまりに強い光は苦手のようです)。
生育する光環境は、葉の寿命だけではなく葉の広げ方も変化させます。
詳しくはこちらをご覧ください。
6月、縦に黒い筋の入った葉を見かけます。これは冬の間、寒さに晒された跡です。
なぜ縦の筋状になるのでしょうか?それは越冬中、葉をくるくると丸めるからです。
その様子はこちらをご覧ください。
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