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ミュージカルを見に行ったらベンチャーのスタートアップと重なって泣けた話

久々にミュージカルを観に行きました。実は中高6年間ミュージカルをやっていたわたし。でも、そんなこともうすっかり遠い昔のことになっていました。
コーチングを始めて『もっと時間があったら、何も制限がなかったら何がしたいですか?』という質問をすることが多いのですが、
自分はどうだろう?と考えたときに出てきたもののひとつが『芸術鑑賞』でした。

実は何年ぶりかもわからなくなるくらい、久しぶりでした


始まるときのフっとと暗くなる感じ。
幕が上がる前の一瞬の静けさと、
そして客席の集中力が高まる音が聞こえるんじゃないかと思うような、
不思議な空間。

暗くなったそこに座っていたのは、初めてミュージカルに魅了された小学生のわたしでした。

わたしは小さいころから、運動より芸術が好きな少女でした。
音楽が得意で、ピアノを弾くのが好きで、コンクールにもよく出ていました。たまには、全国大会で東京に行ったり。
水泳や短距離走は好きでしたが、どうも空間把握能力が低く、ボールやラケットを使う競技がニガテ。
小心者なので跳び箱やマット運動もダメ。いつしか運動に自信を失くし、”人前で恥をかくくらいなら、やらない”と避けるようになりました。

ミュージカルとの出会い

それは、とても自然にやってきたような気がしています。
父と母が音楽や舞台が好きで、地元静岡に時々やってくる劇団四季の地方公演に連れていってくれました。そこで、憧れとわくわくが入り混じった、感じたことのなかった高鳴る気持ちを経験したのを、今でも何となく覚えています。

でも、当時のわたしは『わたしになんて無理』と、
まさか自分が舞台にたつことは夢のまた夢だと思っていました。

しかし、そんなわたしとは正反対な天真爛漫タイプの4つ下の妹が『やってみたい!』と言い出し、地元では大きなミュージカルスタジオに通い始めました。
内心”いいなぁ”と思いつつ、恥ずかしくてやりたいとも言えなかったわたし
でも、日に日にダンスやミュージカルへのあこがれは強くなるばかり。

ある日意を決して両親に『わたしもやってみたい…』と言いました。
あの日勇気を出した自分に拍手!そんなこんなで念願叶ってミュージカルスタジオに入ったわたしですが、
ダンスのセンスがあるわけでもなく、大変苦労しました。

でも、そこで過ごした6年間はもう、
本当に最高でした。

すべてが初めての世界で、価値観がガラリと変わった

ダンスやミュージカルの世界は、これまで見たこともない世界で。
初心者のわたしとは次元の違う、一度先生の見本を見たらすぐに踊れてしまうような子がたくさんいました。

わたしは後ろの方で、ついていくのに精いっぱい。でも、とってもとっても楽しかったです。
そして必死に練習しました。せめて、みんなの足をひっぱらないくらいになるように。

当時なんとなく『勉強ができるのが偉い・すごい』という環境で生きていたわたしは、こんな風に毎日何時間も踊って、トレーニングして、オーディションを受けて、小さい時からプロを目指している友人を見て心底尊敬しました。

うらやましかったです。この歳でもう、人生の目標がある子がいるんだ…と。

彼女たち(男子は2.3人でした)はとってもとっても輝いて見えて、それは、県下TOPの進学校で見事に”落ちこぼれ”になっていたわたしの精神を支えてくれる場所でもありました。わたしは勉強はみんな程できないけれど、みんなとは確実に、違う世界を知ってる。

あの場所がなかったら、『自分を表現すること』を諦めていたかもしれない。
クラスの中でビリ3をさまよう自分に自信を失くして、自暴自棄になっていたかもしれない。

わたしにはミュージカルやピアノがあったから、内に秘めたエネルギーを発散し、表現することに喜びを感じ、ひとつのところでうまくいかなくても自信を失わなくて良いことを学ぶことができました。

それは、多感な思春期に絶対に必要だったわたしの居場所でした。

久しぶりにミュージカルを観たらベンチャースタートアップと重なった

これは、自分でもまさかでした。

実は最近仕事で、スタートアップならではの色々なことが起こり、その日もギリギリまで仕事をして、移動中にサンドイッチをほおばり、開幕のその瞬間まで仕事のメールを返信していました。

始まって10分くらいは舞台に集中できず、そんな自分が嫌だなと。

でも、ヒロインが出てきた瞬間、すべてをもっていかれました
そこから終わりまで、仕事のことを思い出す暇は1ミリもありませんでした。

ああ、こういうことだ。舞台を作るって。
いろんなことがフラッシュバックしました。

あの見えている舞台の裏や横に、どれほどのスペースがあるのか
そこに、どれだけの関係者が控えているのか

自分の次の出番前、袖でスタンバイしながら、スポットライトを浴びる主役の人を、憧れと嫉妬の入り混じる気持ちでみつめていたあの頃
出来ないなりに役が欲しくて、必死で受けたオーディション。発表の日のソワソワ感。最後の公演で、ソロの歌やセリフがもらえたときの嬉しさ…

わたしが今観ている、素晴らしいキャストの方々のパフォーマンスの裏に、
血のにじむ努力や、それぞれのプロとしての想い、脚本・演出・照明・音響・大道具…数えきれない方の話し合いと、衝突、挫折、そしてプロ意識が、きっとある。

そう思ったらなんだか、胸がいっぱいになって泣けてきました。

わたしが今仕事でやっていることも同じじゃないか、ふと、そう思いました。
良いものをリリースしたい。それは、ベストである必要がある。みんなの目指すところが同じ必要もある。誰かが抜けたら困るし、そのためのバックアップも必要。お金も稼がなきゃ潰れちゃう。でも、実力以上に見せかけて、中身がないと思われたらもう見に来てもらえない。みんなに見えるのは本番の舞台の上だけ。
今のわたしたちはそれに向けて、膨大な準備をしている…

まさか舞台と仕事を重ねる日が来るなんて
自分でもびっくりでした。

でも、そう思ったらすごく素晴らしい気がしてきました。

だって、ひとつの舞台が終わった後のカーテンコールは最高だから。
あの時間を共に過ごした仲間との絆や信頼は消えないから。

そんな希望も胸に、熱い何かを感じながら家路につきました。
より一層、仕事楽しもうと思えたリフレッシュタイムでした。

今日、10月1日付でわたしは正式にCareer Bloomの社員になりました。これからも熱くなる仕事、どんどんしていきたいです☺️

皆さんが子どもの時に胸を熱くした何かは、何ですか?
その感覚、思い出せますか?良かったら教えてください^^

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