Roland P-20HDを使って超簡単リプレイ出し
スポーツやeスポーツ配信で欠かせないリプレイ表示。
きわどい判定や最高のパフォーマンスをスロー再生しながら差し込む。
放送の演出としては、代表的なものです。
いままもリプレイ出しは、やっていたのですが、HyperDeck Shuttle HDを持っていたので、それで対応していました。
今回は、P-20HDを新に導入し、よりミスの少ないリプレイ出しができたので、ご紹介します。
HyperDeck Shuttle HDのメリット・デメリット
今までは、BlackMagicDesign HyperDeck Shuttle HDを使ってリプレイ再生を行っていました。スロー再生をする場合は、Companionとの連携が必須なので、過去にHyperDeck Shuttle HDでスロー再生したときに記事を書いていますので下記もご参照ください。
HyperDeck Shuttle HDのメリット
録画機を追加するついでに、安価で導入できる。
BlackMagic ATEM系スイッチャーとの相性が抜群
操作が超簡単
Companionと連携してスロー再生が可能になる
とにかくコンパクト
コーデックが選択できる
ProResで録画するとサーチダイヤルのコマ送り感が超スムーズ
手動でスロー再生をやろうと思えばできるw
HyperDeck Shuttle HDのデメリット
録画と再生が同時にできないので、リプレイ時に録画を止めてから再生しないけない
一度録画を止めるから、再度録画を開始することを忘れがちw
本体単独ではスロー再生ができない。
モニターを別につけないと確認しにくい
ProRes以外のコーデックで録画するとサーチダイヤルでコマ送りする際にカクつく
※一度試したい方は、下記からレンタルできます!
Roland P-20HD
P-20HDは、スポーツの中継や演出に最適なビデオ・インスタント・リプレイヤーです。
主な特徴
録画中の映像から任意のシーンを再生するインスタント・リプレイ機能スロー再生が可能録画中でも再生が可能
大型ジョグ/シャトルホイール、トランスポートボタン、Tバーにより直感的な操作を実現
ハイライトシーンをクリップとして登録しプレイリストを作成可能
スケーラー搭載HDMI入力を2系統備え、シームレスな切り替えが可能
カラーLCDプレビュー・ディスプレイを内蔵
大容量SDカードにH.264フォーマットで長時間の録画が可能
スポーツ中継や配信、eスポーツ大会の演出、各種トレーニングに最適
指定ディスプレイを使えば、タッチペンで解説しながらリプレイ再生ができる
P-20HDの外観
上部には、各種ボタン、モニター、Tバー、サーチダイヤルが搭載されていています。操作感も、Roland系スイッチャーの操作感とほぼ一緒で、MENU表示や設定のやり方もあまり困りません。
背面には、各種入出力系の端子が配置されています。
注意点としては、音声の入力がRCAのみで、TRSフォンがさせるところは、フットスイッチやエクスプレッション・ペダルを接続するための端子で音声は入力できない部分です。
また、RS-232端子は、V-60HDと接続すると、P-20HD側でリプレイを出すタイミングを自由に選べるようになります。これができるのは、V-60HDのみなんですが、他のRolandスイッチャーでも使えるようになればもっと便利になります。
前面は、SDカードスロットとヘッドフォン端子がついています。
SDカードは、推奨品があるので、そちらを使用しましょう。
推奨SDカードはこちら
P-20HDのメリット・デメリット
今回導入したリプレイヤーが、Roland P-20HD。HyperDeck Shuttle HDよりは、高いですが、機能面から比較するとかなりコスパに優れた機材です。
P-20HDのメリット
録画をしながらリプレイ出しができる。
スロー再生速度をTバーで直感的に操作できる。
PinPやSplit等簡単な合成が可能
INPUTが2つあるので、配信用スイッチャーからの映像とリプレイ映像用スイッチャーといったように2つのソースを選べる。
オーディオIN(RCA)がある
CLIP機能があるので、ダイジェスト編集がライブでできる
P-20HDのデメリット
導入するのにそれなりに値が張る
Rolandスイッチャーの中で、V-60HDしか連携できない
基本H.264で録画するので、サーチダイヤルでコマ送りするとカクつく
P-20HDでリプレイ出しだけするという視点だけで見ると、あまりデメリットがでてこない印象です。
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注意点
P-20HDの癖があるところをまとめておきます。
SDカードは、P-20HDでフォーマットし、専用で使わないと不具合が起きる
映像の取り出し等は、映像のインポート機能を使ってUSBメモリ等に書き出して使用
背面のTRSフォンがさせるところは、フットスイッチやエクスプレッション・ペダルを接続するための端子
P-20HDをとりあえずすぐリプレイ出しとして使う方法
P-20HDは、ダイジェストCLIPを作ったり、いろいろ機能がありますが、とりあえず最速でリプレイ出しさえできればOKという場合、これからご紹介する流れだとすぐに使えるようになります。
接続状態
INPUT1に配信等のProgramOUTをHDMIで入力
MAINからスイッチャーの任意のチャンネルへHDMIで入力
Previewにモニターを接続して、P-20HDのマルチビューを表示
SDカードをしっかりセット!
とりあえずリプレイ
Tバーを一番下まで下げておきます。
OUTPUTをREPLAYにします。
JOGボタンを押して、サーチダイヤルをJOGモードにしておきます。
P-20HDの左上にあるRECボタンを押すと、録画が開始されます。
再生ボタン(緑色のところ)が光っていない場合は、再生ボタンを押す。
リプレイしたところになったら、サーチダイヤルで頭出しをします。
スイッチャー側でP-20HDが入力されているチャンネルを選択
P-20HD側のTバーを上にあげて再生速度がちょうどいいところで止めるとスロー再生が始まります。
スロー再生を止めたい場合は、Tバーを下まで下げ切ります。(停止します)
停止状態になるので、スイッチャーでP-20HDの映像が見えなくなったら、P-20HD側で先頭に移動ボタンと押してすぐに再生ボタンを押します。
自分が試した中では、上記の方法が一番簡単に使える方法でした。
もっと使い込めば、もっと簡単に使う方法が出てくるかもしれません。
その際にはまたご紹介したいと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、P-20HD導入のご紹介をさせていただきました。
HyperDeck Shuttleでもリプレイ再生は十分できますが、やることが多めで、初心者では、ミスが増えてしまう印象でした。
P-20HDの場合だと、1時間くらい練習すれば、基本的なところは使えちゃうので、多少高めでも、スタッフを選ばないという点とミスが減らせるという点から導入しました。
たまにしか使わない場合であれば、レンタルで十分で、レンタル後すぐマスターできるのもP-20HDのいいところです!
今回の情報が、皆さんのライブ配信のお役に立てば幸いです!