妊娠判定日。10/14。
世の中は三連休。私は生理予定日から5日目だった。
数日前から生理が来ないことに不安を感じていたが、9月に珍しく生理周期が乱れていたので、心の中で「きっと大丈夫」と何度もつぶやいていた。
けれど不安はどんどん大きくなるばかり。意を決して妊娠検査薬を買いに行くことにした。
本当は家に帰ってからすればよかったのだけどはやる気持ちを抑えることができず、商業施設内のトイレで検査した。結果は一分と立たずに陽性反応。
嬉しくて涙が出た。
とても驚いたし不安もあった。けれど、大好きな人の子供を授かることができたことが素直に嬉しかった。
その後、気持ちを落ち着けるためにスタバへ。ノンカフェインのラテを頼んた。アーモンドミルクのルイボスティーラテは甘くて優しい味だった。
窓からはお日様の光がさんさんと降り注ぎ、都会にはめずらしく糸トンボが飛んでいた。
私はこの妊娠が幸せのスタートのように感じ、彼への報告や今後の仕事について想いを馳せた。
「大事な話があるから会いたい」と彼にLINEをした。
夕方頃にようやく彼から返事が届く。もう会える時間ではなかったので電話をした。
「赤ちゃんができたの」
彼はきっと驚くけれど、きっと喜んでくれると思っていた。優しい人だから。
けれど、彼は私がどうしたいのか一通り聞いた後、「申し訳ないけれど、自分の人生プランに子供はなかった。この話を聞いて君のことも好きかわからなくなった」と言った。
その言葉を聞いた後のことはよく覚えていない。その日は朝まで眠れなかった。
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