天王洲アート巡り!お世話になりました。そして、おめでとうございます!あおひと君の週間アート情報 12/30~1/5

アートを愛するみなさま!2024年最後のアート情報になりました。来年も、今まで以上に、アートの素晴らしさをお伝えできるよう、頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします!

今週の展覧会レビューは、東品川の湾岸の寺田倉庫G1ビルで開催されている「動き出す浮世絵展」をご紹介します。後半は、What Cafe、ギャラリーが集まっているTERRADA ART COMPLEXをご紹介します。

会場は、東京モノレールまたはりんかい線の天王洲アイル駅より歩いて4分ほどにある寺田倉庫G1ビルディング。動き出す浮世絵展は、23年、名古屋を皮切りに、ミラノ、鹿児島と巡回、そして東京展は、12月21日より寺田倉庫で始まりました。葛飾北斎、歌川国芳、歌川広重、喜多川歌麿、東洲斎写楽、歌川国貞などの浮世絵師の300点以上の作品をデジタルアートに進化させ、プロジェクトマッピングで立体映像空間を創出する体感型デジタルアートミュージアムです。

会場にはいると暗くなった空間に、壁、床一面に、浮世絵が映し出されます。「眺」「藍」「麗」「彩」「遊」「錦」「豪」「雅」「瀧」の9つのテーマで構成。また各ブースには、説明パネルや映像コンテンツに使用している浮世絵の原画やレプリカが展示され、より深く学べるようになっています。

「眺」は、歌川広重と葛飾北斎とめぐる日本の風景に没入する空間です。「ジャパン·ブルー」とも称される「藍」のブースは、葛飾北斎や歌川広重らが描いた大海や荒波の作品を紹介。「水の表現」に迫ります。「麗」では、喜多川歌麿をはじめとする有名浮世絵師の美人画と桜の共演です。

「彩」は「花鳥画」などの自然観を感じる空間。環境問題が深刻化している今だからこそ伝えたい、守るべき日本の美です。「遊」は、ちょっと変わって直接、遊べる空間になっていました。

「錦」は、彗星の如く現れた謎多き絵師・東洲斎写楽の「大首絵」をダイナミックに魅せるブースです。「豪」は通俗水滸伝シリーズ、武者絵や相撲を題材にダイナミックな力強い表現を極めた歌川国芳の空間です。「雅」では「お江戸ポップカルチャー」だった浮世絵が、現代のポップカルチャーとしてよみがえります。「瀧」は葛飾北斎の「諸国滝廻り」作品をメインにした「瀧」の世界が広がります。

さて浮世絵は、17世紀後半から明治時代中期くらいまでの作品を言うそうです。かつての芸能人のブロマイド、今でいうマンガやアニメでしょうか? 江戸時代になると、平和で争い事もなく、ウキウキした世の中になり、その言葉を当てた浮世絵が、庶民の娯楽のひとつになったのです。その人気も歌麿、北斎、写楽などを世の出した有名なプロデューサー、現在のカルチャーコンビニエンスストア、蔦屋書店の名の由来でもある版元 蔦屋重三郎の功績も大きいかもしれません。

ちなみに幕末のころ、一番人気のあった浮世絵師は、北斎でも広重でもありませんでした。3代目豊国こと、歌川国貞だったそうです。生涯1万点もの作品を制作。とにかく彼の絵は売れたそうで、性格は温和、人の意見をよく聞き、親しみやすい絵を描くのに長けていたそうです。また東海道五十三次など風景画で名を馳せた歌川広重は、武士の家柄のため、質素で締切を守る真面目な人柄だったそうです。

150年以上前の浮世絵が、現代では姿を変えて、新たなアートに変身していますが、日本の漫画も、2200年ころになったら、鉄腕アトム、ワンピース、スラムダンク、もののけ姫、AKIRAなどなどが姿を変えて紹介されることは間違いないでしょう。その時はどんな表現でリバイバルするのでしょうか? 
とにもかくにもそれまで日本が、いや人類が生き延びていることを心より願っています!

さて年末なので、さすがに新しい展覧会はすくないので、後半は、現代アートで天王洲めぐり!

浮世絵展が開催されている寺田倉庫G1には、WHAT MUSEUMがあります。現在、展覧会、T2 Collection「Collecting? Connecting?」展と奥中章人(おくなか あきひと)「Synesthesia (シナスタジア)-アートで交わる五感-」展が3月16日(日)まで開催中です。個人コレクターの現代アートコレクションの展示と、「空気と水と光」を題材に巨大な作品を制作し、鑑賞者の感覚を揺さぶる体験を作り出す奥中氏の展覧会です。

さて道路を挟んで反対側を見ると大きなビルの壁に巨大な壁画が目に飛び込んできます。タイトルは、The Shamisen shinagawa 2019。アリス(ARYZ)というアメリカ人アーティストの作品です。鈴木春信の浮世絵「見立芥川」(みたてわくたがわ)を題材にしたそうです。

その壁画の向かい側にあるのが、カフェ&ギャラリーWhat Cafeです。天王洲運河沿いにも席があり、天気のいい日は気持ちよさそうです。
今回、訪れた時には「Emerging Directors & Curators U40」という、15名の40歳以下のディレクター・キュレーターがアーティストを1名ずつ選出して構成した展覧会をやっていました。※12月25日(水)までの開催です。

そこから天王洲運河を渡って反対側には、TERRADA ART COMPLEX I、とTERRADA ART COMPLEXⅡというギャラリーが集まった2棟のビルがあります。各フロアーに現代アートのギャラリーが軒を並べています。天井も高く、とても広いスペースで、展示されている作品も大きくて圧巻です。

品川の天王洲エリアは、1日かけて現代アートにどっぷりつかることのできる隠れスポットでした〜!

アートは本物を直接、見るのが一番です。

アートは希望です!感動はエネルギーの源です!

地球は青い!

今年も無事、休むことなくアート情報をお届けすることができました!これもひとえにみなさまのおかげです。

2025年も当チャンネル、そしてアート情報ウエブメディアTokyo Live&Exhibitsをどうぞよろしくお願いします!

ではまた来週!よいお年を〜 ブルブルブルー

展覧会情報

12月21日~ 2025年3月31日 動き出す浮世絵展 TOKYO 寺田倉庫G1ビル(品川区東品川)
https://tokyo-live-exhibits.com/pum_tksng_teradasoukog1/

10月4日〜2025年3月16日 T2 Collection「Collecting? Connecting?」展/奥中章人「Synesthesia -アートで交わる五感-」展 WHAT MUSEUM(品川区東品川)
https://tokyo-live-exhibits.com/pum_tksng_whatmuseum/

12月14日~12月25日 WHAT CAFE EXHIBITION vol.39 「Emerging Directors & Curators U40」 WHAT CAFE(品川区東品川)
https://tokyo-live-exhibits.com/pum_tksng_whatcafe/

12月7日~12月21日 Yujiro Ueno solo Exhibition 『Phenomenon and Phantasms ー現象と魔ー.』 MU GALLERY(品川区東品川)
https://tokyo-live-exhibits.com/pug_tksng_mugallery/

11月23日~12月28日 Jitti Jumnianwai 個展 ”ROBO.PLANET."  コンテンポラリー東京(品川区東品川)
https://tokyo-live-exhibits.com/pug_tksng_contemporarytokyo/

11月22日〜12月14日 スナ・フジタ展 小山登美夫ギャラリー 天王洲(品川区東品川)
https://tokyo-live-exhibits.com/pug_tksn_koyamatomiogallery-tennozu/

11月22日〜12月26日 舘鼻則孝「Under the Sun and Moon」 KOSAKU KANECHIKA(品川区東品川)
https://tokyo-live-exhibits.com/pug_tksn_kosaku-kanechika/

11月30日~12月28日 AshuPine個展 「2024 ExhibitionAshuPine 」 Tokyo International Gallery(品川区東品川)
https://tokyo-live-exhibits.com/pug_tksng_tokyointernationalgallery/

11月2日〜2025年1月25日 スプツニ子!個展「Can I Believe in a Fortunate Tomorrow? ー幸せな明日を信じてもよい?ー」 KOTARO NUKAGA(天王洲)(品川区東品川)
https://tokyo-live-exhibits.com/pug_tksn_kotaro-nukaga/

いいなと思ったら応援しよう!