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室内気候を考える

生活環境におけるクオリティー・オブ・ライフ(quality of life)を考える時、現代の私たちは、インテリアデザインや照明デザインにこだわり、食の安全にも十分な注意を払っています。しかし、室内気候に関しての関心は意外と低いように感じます。室内気候は、快適さや健康に直結する重要な要素でありながら、意識されることが少ないのが現状です。

室内気候ってなあに?

室内気候とは、私たちの居住空間の快適さを決定づける重要な要素であり、温度、湿度、風速などの環境条件が組み合わさっています。また、外部の気象条件や自然環境との調和を考えることが、快適な室内気候を実現する鍵となります。これらの要素は、私たちが普段生活する空間の快適さや健康状態に大きな影響を与え、結果として生活環境におけるクオリティー・オブ・ライフにも深く関与しています。

私たちは多くの時間を建物の中で過ごすため、室内気候について理解し、適切にコントロールすることが非常に重要です。適切な温度や湿度、換気のコントロールにより空気質を改善し、健康的な住環境を整えることが、生活の質を向上させる一環となります。

さらに、室内気候を考える上で、外部の気象条件や自然環境との調和も欠かせません。季節や外部の変化に合わせた建築や室内デザインを取り入れることで、自然の力を最大限に活用し、エネルギー効率の良い快適な空間を作ることができます。たとえば、大きな窓からの自然光や風通しの良い配置は、室内の快適さを向上させ、ストレスの軽減にもつながります。

ここでは、冷暖房について少し考えてみたいと思います。エアコンの強い風が直接身体に当たる不快感や、それにより巻き上がる埃やチリを仕方がないものとして受け入れている方が多いですが、エアコンや扇風機は一方通行の送風になりやすく、それらの風に当たり続けると交感神経が活発になり、体調不良につながると言われています。

にもかかわらず、日本の多くの環境ではエアコンなどの冷暖房設備に頼っているため、気流や日光などにより自然エネルギーを十分に生かしきれていないのが現状です。

では、無風状態でも適度な室温を保ち、熱を適度に逃し、日光を必要な場所に入れられるように住宅や室内気候をデザイン設計することはできないのでしょうか?

実は、室内気候のデザインの一つとして、放射型冷暖房や幅射式冷暖房と呼ばれる方法があります。これは、風が直接当たらず、ホコリの巻き上げや交感神経の活性化を軽減させながら室内気候を整える方法です。しかし、放射型冷暖房や幅射式冷暖房が万能なわけではなく、エアコンと比べると導入費用が高いことや、立ち上がりに時間がかかるなどのデメリットもあります。

放射型冷暖房のラジエーター
温度と湿度の専門企業ピーエス株式会社のショールーム
熊本ピーエス・オランジュリ館内
室内気候がデザインされている
熊本ピーエス・オランジュリ館内

私たちがインテリアや食材の安全に目を向けるのと同じように、室内気候に対する意識を高めることで、冷暖房などの空調設備を考えるときや、新しく家を設計する際の選択肢が増え、自然との調和を図り、より健康的で快適な生活を実現することが可能になるでしょう。

ピーエス・オランジュリ館内
階段両サイドも全て放射型冷暖房のラジエーター
女性の後ろの壁に設置してあるのは
ピーエス株式会社の電気ヒーター

私たちの生活空間をもう一度見直し、持続可能な環境を目指してみたいと思います。

温度と湿度の専門企業ピーエスのホームページ

放射型冷暖房などについて、
こちらでも紹介しています。

#室内気候 #健康 #快適な生活 #エコデザイン #クオリティーオブライフ #自然との調和

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