白州蒸留所に行ってみた
9月上旬、僕は友人達と白州蒸留所に向かった。山梨の最果てに位置する白州蒸留所に向かいながら、僕は静かに心が高ぶるのを感じていた。先月宮城峡蒸溜所に行ったということもあり、決して蒸留所に足を踏み入れるのが初めてというわけではない。しかし、宮城峡はニッカで、白州はサントリーだ。会社が違えば蒸溜所としても見せたいテーマが違ってくるに違いない。そんなことを考えながら、僕は友人の運転する車に揺られ白州蒸留所に着いたのだった。
着いてすぐに感じたのは施設の丁寧さだ。比較対象が宮城峡蒸溜所しかないため、少し偏った発言になってしまっている可能性はあるものの、蒸溜所の中でもかなり観光客を意識して作られた建物なんだろうと感じた。施設内部の説明書きがとにかく見やすい。ウイスキーの歴史を解説したものや、サントリーの代表作である”角瓶”の説明などが書かれていた。そして僕が特に興味深いと感じたのは全種類の白州が飾られていたことだ。もちろん白州蒸留所としてボトルを管理しているということは当たり前だが、ウイスキー好きとしては白州シェリーのような今となってはそもそも市場に出回ってすらいない、というものが置いてあり、興奮を隠しきれなかった。NA、12年、18年、25年の色やテイスティングノートの比較表のようなものもありとても分かりやすく、ウイスキーを普段飲まない人でも心躍るような施設であったことは間違いないだろう。
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おまちかねのテイスティングバーである。これがとにかく安いのだ。そしてとても珍しいものを飲むことができる。僕は今回、白州12年が3種類入っているセットと、100周年記念の響を飲んだ。
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感想としては、白州のあっさりした旨みに付け足されたアクセントによって白州とは違うウイスキーを飲んでいるようにさえ感じられるものの、後味のさっぱりさは白州そのもので、とても面白い体験になった。そして主役が100周年記念の響だ。これがとにかく旨い。誇張抜きでいくらでも飲める、そんなウイスキーだと感じた。響BCで感じられるような複雑さをほんの少しだけ残しつつ、山崎のような優しい甘さを全面的に押し出す素晴らしいウイスキーであった。とても定価で買えるようなウイスキーではないという点が残念だ。
白州蒸留所、ウイスキーが好きなら一度は行ってみるべきであろう。きっとあなたにとっても最高の体験になるに違いない。
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