福元ひろこ
いま、思っていることや、考えていることを書いた日記エッセイ。
人生は、小さなドラマの連続であり、毎日の生活には、小さな物語が満ち溢れている。 現実と虚構の間に佇む、小さな物語集。
昨日、目を疑ったもの。 オニギリ一つ、約20.89ドル(税込)。 日本円で約3,088円。 値札の張り間違いかと思い、思わず他のおにぎりも確認してしまったが、間違いではなかった。 どれだけ高級な具を使ってるんだろう?キャビアとか金粉とか入ってるのかな?と確認したら… (つづきは全文こちらからお読みいただけます)
海外生活は楽しいことばかりではなく、「なんでこんな苦労せにゃあかんねん!!」ということもある。 それでもやっぱり、来て良かったなーと思うことの方が圧倒的に多い。 今日思った「来て良かったこと」は、プライドを捨てられたから。 そもそも日本にいた時、自分が余計なプライドを持っているとは思っていなかった。 しかし海外に出たことで、プライドが”高い”というほどではないが、要らないプライドを持っていることに気付かされる場面が多々あった。 海外では、そんなプライドを持っていたら
映画『オッペンハイマー』を観た。 オッペンハイマーは原爆の父と言われる科学者で、彼の伝記的映画。 原爆を作った人の映画は観たく無いと思っていたのだが、「日本では公開が決まっていない。公開するかもわからない」と知り、見れる環境にあるのなら日本人として見ておくべきかもと考え、観ることにした。 一言では語れない映画&英語が難しく、全部は理解できていないけれど、原爆実験のシーンでは涙が出た。 映画の流れ的には、「やったー!実験成功ー!」という感じでみんな大喜び!ガッツポーズ!達成
今日も1時間、英語でNVCのオンライン勉強会に参加。 参加者は、ヨーロッパや北米の方達。 皆さんの話を聞きながら思ったことは、国籍問わず、年齢問わず、住んでる場所問わず、みんな同じようなことで悩み、苦しんでるんだなぁということ。 そして、本当はみんな、同じような事を求めてるんだなぁ、とも。 ゆったりと、安心を感じる事。 ほっと、リラックスできること。 自分の深い部分と繋がり、自分自身である事。 自分自身を表現する事。 深い部分で人と繋がる事。 ただ、そのままの自分を
先日、NVC(非暴力コミュニケーション)のオンライン練習会に参加した。 日本語のクラスで参加できるものが見つけられなかったので、英語で。 参加している途中に気づいたのが、「こんな繊細なコミュニケーションの学び&実践を英語でするって、超ハードル高い!」ということ。 一方的に説明を聞いたり、私の気持ちを伝える分にはなんとか大丈夫だけれど、相手が自身のハートの痛みの部分から話してくれる、繊細な話を英語で聴き取ることは、私にはすごくハードルが高い。 「聞き間違えて、相手を
先日体験した『ポッシブル・ワールド(Possible World)』というゲームが思っていた以上に素晴らしかった。 そもそもこのゲームに参加したのは、友人のAkikoさんが誘ってくれたから。 正直、一体どんなゲームで、やるとどうなるのか、一ミリも理解していなかったのですが(笑)、私のことをよく知る彼女が 「『きっと楽しい場になると思います💖』と言うなら、多分そうなのだろう」 と思い、直感的に参加することに。 結果、大正解でした。 (やはり、自分のことをよく理解してくれてい
ある人の作品を読んでいて、「良い作品とは、なんだろう?」という疑問が浮かんだ。 良い作品とは、一体、なんだろう? 売れる作品が、良い作品なのだろうか? 分かりやすい作品が、良い作品なのだろうか? ある人が言っていたように、「誰かに届いて初めて、作品は完成する」という部分は確かにある。 では、届かなかった作品は、完成していないのだろうか? ゴッホの絵は、彼が生きている間は1枚しか売れなかった。 これは、彼が生きている間は、彼の絵は完成されていなかった、とい
北スペイン、サン・セバスティアンの近くに住む友人のエレナは、夫婦で小さな宿を経営している。 二人は文字通り「朝から晩まで24時間、365日」ずっと一緒に過ごしている。 先日、そんなエレナから地中海の写真と共にメッセージが届いた。 「オラ!元気?私は今、夏休みで10日間、南スペインを旅してるんだ〜」 夏は彼らにとってかき入れ時だ。それなのに10日間も休んで大丈夫なのだろうか。訊いてみると、彼女だけが休みをとり、一人旅をしているとのこと。 久々の休みを満喫している様子とともに、
昨日、大学時代からの親友とズームで話していて、 「生きづらさ(のようなもの)を感じるとしたら、それは、自分がおかしいのではなく、居る場所が違うだけの可能性が往々にしてある」 ということを、強く実感した。 わかりやすく言うと、『みにくいアヒルの子』である。 みにくいアヒルの子は、自分がマイノリティである環境にいたから、「お前は醜い!」と言われた。 言われ続けるうち、自分でも「自分は醜いんだ。ダメなんだ・・・」と、自尊心、自己肯定感が下がり、自己否定してゆく。 しかし、みにく
昨日、大家さんのアンドレアから「ちょっと話があるんだけど、時間作ってくれる?」と連絡が来た。 こんなことは初めてなので、「私、なにか悪いことしたかな? 暖房使い過ぎた? それとも、大きな声で喋りすぎて、近所からクレームが来た?」と、ドキドキしながら、打ち合わせの予定の時間を待った。 結論として、大家さんのお母さんが夏から数ヶ月間、この街に来る事になったので、夏までしかこの部屋を貸せなくなってしまった、という話だった。 実はこの話は突然のことではない。 そもそも昨年の秋に
ほんのり甘いリコリスティーを飲んでいたら、ふと、「あ〜幸せだなぁ〜」と、じんわり至福な気持ちが湧き上がってきた。 特に何ってことがあったわけではない、というか、何も起きていない普通の朝なのだけど。 (むしろ風邪こじらせからの、微妙に左耳が中耳炎気味で聞こえづらいのだけど。) お恥ずかしい話だけれど、カッコつけても仕方ないので全部言うと、実は、少し前までの私は、こういう至福感から少し遠ざかっていた。 理由を考えてみると、今あるモノの有り難さを忘れ、無いものを見て、ブーブー文
昨日、スーパーに向かって歩いていたら、街の雰囲気がいつもと違うことに気づいた。 平日なのにお店が休みだし、移動遊園地も来ている。オレンジを差し色にコーディネートしてる人も多いし、オランダの国旗を飾っている家もちらほら。 ハッと思って日にちを確認したら、4月27日ではないか。そう、オランダではキングス・デー(Koninginnedag)で、祝日なのだった。 キングス・デーと言うのは、オランダの国王 ウィレム=アレクサンダーの誕生日を祝う日。つまり、日本で言うところの「天皇誕生
4月に入ってから2度も風邪で寝込んでしまった。 どちらも38度越えの熱が何日間も続き、身体中が痛くて眠れず、かなりしんどかった。 今回痛感したのが、健康な心身があってこそ、「海外移住」だの「長年の夢」だの「やりたいこと」だの、アレコレできるのだということ。 書いてしまうとなんとも当たり前なことだけれど、人間というのは時に愚かなもので、生きる上で本当に大切なものを、失わないと気付かなかったりする。(しかし、できれば失う前に気付きたいものである) そんなことを考えていた昨日、カ
先週、友人一家にクリスマス・ディナーに招待いただいた時のこと。 アレコレ話をする中で、結婚の話になった。そして、彼らが入籍をしていないことを聞いた。 「え?二人は入籍してないの!?結婚してないの!?」 「してないよ。だってする必要を感じないもの」 私はこの夫婦(ではなくカップルと言うべきか)二人と友達である。二人とも私と同年代。 フランス人のアレックスと中国人のフェイとの間には、今年4歳になった、かわいいミックスの男の子がいる。 オランダに引っ越してきてから、しょっちゅ
「男と女は、”運命の人”に対する考え方が全く違うんだよ」 友人の家で夜ご飯を食べていた時のこと。 スロベニア人女子の恋愛話を聴く中で、フランス人男子のアンドレアが言った。 その日集まったのは、アンドレア以外みんな女子。それもあって、「貴重な男子の意見を聴かせていただこうじゃないか!」と、冒頭のアンドレアの言葉に、女子は全員前のめりになった。 「つまりさ、女子は、”白馬の王子様”はたった一人だと考えてるんだよね。一方、男子は、”僕のプリンセス”は複数存在すると考えている」
数日前まで、スペイン人の友人が遊びに来ていた。 学生時代のワンルームを彷彿とさせる、コンパクトな私の部屋。 そこに1週間ほど、彼女は滞在していた。 近況報告に始まり、アレやコレやといろんなことを喋り通した。 その中で改めて感じたことがある。 それは、欧米の人は感情をダイレクトに表現するということ。つまり、相手のことを大好きだ、とか、褒める言葉を、直球で伝える。 しかも、ときに映画のセリフのような、ドラマチックな表現で。 例えばある日。 私が「あの人にこう言っちゃったんだけど