#10 ルーズリーフ

 むかし、あなたが私に詩を見せて
これはどうかと尋ねたよね

私は何も言わなかった
暗くてよく見えなかったんだ

ルーズリーフに書きつけた丸い文字が
不吉に並んでいた

どうして思ってもいないことを書けるのかしら
だってあなたは自分を好きなのに

悪いけど、あなたに同情してやるほど
私は馬鹿のふりをできない


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