26°/17°


ベッドルームのカーテンは、薄い白にした。
カーテンから透ける橙色と桃色、紫色の間の色をした夕日がだいすきだからだ。

人の家に行くと、私は窓が気になる。

それぞれに見るものや気になる場所があるだろう。
私は窓の方に駆け寄る。

窓は今どき古いかもしれないけど出窓がよくて
出窓の縁に膝を曲げて座っていると
自分が浮いているくらい傍に、空や街並みや、時々いいものが見える。


ああ、きっと「カメラが趣味です」という人は
こういうのが好きなんだろうなって想像する。

こんな瞬間を残せたのなら
其れを見返す何年かあとの私は、あまりの悲しさと優しさに涙するのでしょう。

鬱陶しいと言ってしまったあの人にも、そのときは見せてあげたい。
私こんな景色を見ていたんだよと。

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